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記事一覧
【書く習慣】冬のはじまり
外に出た瞬間の空気。
風の早さ。
自転車をビュンと漕いで
顔にかかる前髪を耳に掛ける。
出したばかりのストールにくるまって、
新しい朝の空気の中を
軽快に走ってく。
太陽はまだ登り始めたところで、
陽の光は淡い。
それでも背中に感じる仄かな暖かさに
励まされているようでほっとする。
【書く習慣】どうすればいいの?
なんとなく外を歩きたくなって
上着を羽織って家から出た。
午後9時。
近所をぶらっと散歩する。
自販機でコーヒーを買って河川敷まで来た。
僕はこの河川敷から見る月が好きだ。
今日も月を少し眺めたら帰ろうと
いつもの階段を登る。
登った先で目に入ったのは月ではなく、
月を見上げた女性の後ろ姿だった。
人が居ると思わなかったので
つい、「あっ」と声が出てしまった。
彼女もその声に驚いてこちら
【書く習慣】キャンドル
ゆらゆら揺れる炎。
今日も一日お疲れ様、なんて。
ぼんやりと炎を見つめていると
気のせいかな?
中に何かが見える。
疲れた目をこすってもう一度よく見ると
そこには私がいた。
違う場所。
違う仕事。
違う生き方。
そうか。
あの時選ばなかった選択肢の私だ。
なんだか充実してそう。
楽しそうだな。
でもね。
今の選択を後悔はしてないよ。
壁にぶつかって上手くいかない時もあるけど。
それ
【書く習慣】たくさんの想い出
参ったな、こりゃ。
何から手を付ければいいのか。
断捨離、断捨離と呟いてみるけれど
あまりにも多すぎるし
重すぎるのだ、僕には。
もし、綺麗に全部片付いたら
僕はどうなってしまうのだろう。
今更ながら驚いている。
僕の心の中の君が占める割合の大きさに。
僕は空っぽになってしまうかもしれないな。
君は少しでも持って行ってくれたのかな。
それとも全部置いて行ったのかな。
そんな事を思う内は
【書く習慣】はなればなれ
夕方。
空気がそのままオレンジ色になったみたい。
広い田んぼの真ん中の道。
学校からの帰り道。
何がそんなに面白かったのか
今はもう思い出せないけど
お腹が痛くなるくらい
二人でよく笑ったね。
クラスが違っても
部活が違っても
委員会で遅くなっても
一緒に帰るのが当たり前だった。
あれからもうずいぶんと時が経ち、
今はお互いどこで何をしているかも知らない。
でもね、分かる気がする。
き
【書く習慣】秋風
17時になる少し前。
夕方が早まって
同じ一日でも短いような
寂しい気持ちになる。
長く伸びる影と
一緒に歩きながら
冬を思う。
また1年が終わろうとしている。
予定がいっぱいあるわけでもないのに
なんとなくそわそわしてしまう。
肌寒さを感じて空を見上げる。
帰ったらコーヒーでも入れて一息つこう。
そろそろ始まる冬支度に
わくわくしながら。
【書く習慣】また会いましょう
青白い月がこちらを見ている。
いつも通りに眠りに就いたのに
なぜか目覚めてしまった午前3時。
なんとかもう一度眠ろうと目を閉じるけれど、
休息は訪れる様子もない。
諦めて起き上がる。
カーテンを開けると月の光が眩しい。
ねぇ、月は寂しくないの?
暗い夜にたったひとり。
そうでもないよ。
あなたのように眠れない夜を過ごす人が居るからね。
そんな人たちをそっと照らして
時にはこうやって話をし
【書く習慣】飛べない翼
雲ひとつない青空。
冬のピンと張りつめた空気の中を歩くのが好きだ。
朝の冷たくて新しい空気を吸い込むと
身体の中がきれいに生まれ変わるみたい。
新しくなった身体で毎朝願う。
今日こそは前に 進めますように。
思い出から離れられますように。
あなたを忘れられますように。
そうやってまた
同じ朝を繰り返している。