気分を上げるために。秋田道夫さんと松下幸之助さん、共通する生き方のヒントは
いつでも気持ちが明るくいられるわけではない。
私は、仕事で失敗したり、気がかりがあって気持ちがふさぎそうなときほど、歩く時には意識して、上を向くようにしている。
気持ちが落ち込んでいる時に、下を向いているとさらに気分が落ち込みそうだからだ。
上を向いているだけで、物事が良くなっていくような気持ちになる。
私の母方の祖母は、台所で食事の支度をしている時など、よく鼻歌を歌っていた。
子供の頃の私は「楽しそう」と、思っていた。
母も時々、鼻歌を歌っていた。
ある時、母から「鼻歌を歌って、楽しそうでしょう。楽しそうに見えるけど、鼻歌を歌っているときって考えごとしてるんだ。」
さらに、「おばあちゃんも、いつもそうだったんだよ。」と聞かされた。
一緒にいる相手に心配をかけないように、考え事が深刻になりすぎないように。自分の気持ちを引きあがるように。
先日、発売された『決めつけてはいけません、他人を。何より自分を。秋田道夫著』を読んだ。
前作の『自分に語りかける時も敬語で』でも、響く言葉がちりばめられていた。
今作もたくさん、心に触れる部分があった。
私は、気持ちが落ち込んでいる時には上を見ようと思うが、良い時は自分の在り方に視点をおくことがほとんどなかった。
良い時こそ、謙虚に、そして自分の佇まいに意識をむけたいと思った。
私は、新たな年を迎えたり、仕事で大きな決断が必要な時、行き詰まった時、新たな道をすすむときに、必ず手にする本がある。
『道をひらく 松下幸之助著』
この本に答えが書かれているわけではない。
仕事に限らず、何か迷ったり悩んだりしている時、その事象にばかり、目や意識が集中してしまう。
そんな自分に気がついた時、問題でがんじがらめな自分に、風穴をあけてくれる本だ。
秋田道夫さんの本を読んでいると、松下幸之助の本を思い出す。
二人の著書を読んでいると共通することがある。
生き方に軸がある
押しつけでない
違う角度で考えるきっかけとなる
何度読んでも新たな気づきがある
新作だけど、繰り返し読んでます。