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今だから伝えられること
長く続けてきたから、ようやく見えてきた。
社会に出て30年以上。
いくつか職場は変わったが、同じ職種を30年以上続けている。
終身雇用がまだまだ多い日本の職場では珍しいことではないかもしれない。
先日、学生が実習にきた。
ほんの数時間の見学だが、同じ職種を目指す若者にぜひともこの仕事の楽しさを知ってもらいたい。
世間では「きつい、汚い、危険」の3K とか、さらに「帰れない、厳しい、給料安い」まで加わって6Kなんて言われる職業。
そんな世間の言葉は、否定できない部分もある。
しかし、それらを体験してもなお続けたいという思いがそれぞれにあるのが、この職種の特徴であり、魅力だ。
技術的なことは、すぐに答えられるが、自分が大切にしている根っこの部分は、なかなか言葉に表すのが難しく、実際にその場面にならないと伝えられないと思っていた。
学生に仕事をしている場面を見せ、私が頭の中で考えていることを言葉にしていく。こういう場面ではどんなことに気を配っているのか、何が大切か、その根底にあるのはどういう思いなのか。どんどん言葉にして伝え続けた。
同じことを長く続けることで見えることはたくさんある。
同じように見える相手も、同じ人なんていないし、同じ毎日なんてない。
少しずつ何かが違って、毎日少しずつの経験が自分に積み重なっている。
辛くて心が荒んでしまってはどうにもならないが、長い経験の中では、悔しい思いや辛い思いもたくさんしてきた。
それでも、続けることで得るものがある、楽しさを感じることが出来るから、すぐに辞めずにちょっと踏ん張ってみて欲しい。
最近は、いくつかのニュースや世の中の動きから、職業そのものを公表することに抵抗があった。
しかし、30年以上もしている職業で、起きている時間の半分以上は仕事してる。どうしたって自分の一部であるし、思考にも影響している。
表現の方法を考え、工夫しながら自分の思いに蓋をしないように書いていきたいと思った。
学生の実習とこの記事を書くに至った経験は、私の中でnoteを続けてきた意味とつながった部分でもある。
noteで自分の考えを言葉にして発してきたら、自分の思考が整理され、さらに言葉として伝えることが出来た。
「#書く部のお題で書いてみた」
お題 『今まで一番長く続けたことはなんですか』で書きました。
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