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医療の歴史がわかる小説を紹介。

本・読書好きのはしです。
これまでに読んだ本の中には、日本の医療の歴史や先人たちの知恵や苦労を知ることができる小説があります。
歴史書や医学書と違い、小説家・作家の方が、膨大な資料を基にストーリーを作っており、私にとってはとても親しみやすくかつ、医療の歴史を知ることができるので好んで読んでいます。

医療の歴史について知る以外にも、今は体調が悪ければ、すぐに病院を受診することができますが、昔々は病院などなく、家まで医師を呼びに行き、お金がなければ薬を手に入れることもできない時代もありました。
医師の数も少なく、女性が医師になれないということもありました。
そんな時代背景、日本の歴史を知ることができる魅力があります。

明治を生きた男装の女医 高橋瑞物語  田中ひかる著

女性に医術開業試験の受験すら認められない時代を切り開いていく。
学びたくても、命を救いたくても救えないもどかしさ。
日本で勉強できないならとドイツに渡る。
自分の道、時代、医療の世界を切り開いた人物の生涯。


千の命 植松三十里著

独学・経験で産科医療の発展に尽くした賀川玄悦の物語。
母子を共に守る出産用鉗子の発明や胎児の正常胎位(胎児が母体中で頭を下にしていること)を世界に先駆けて発見し、医療に貢献。


華岡青洲の妻 有吉佐和子著

世界で初めて全身麻酔で乳がんの手術を成功させた。
実母と妻が実験台になったと言われており、小説ではその様子や嫁・姑のあれこれも。


先生のお庭番 朝井まかて著

ちょっと違う観点から1冊。
この小説はシーボルトに仕えた日本人庭師の視点と成長の物語。
小説の背景となるのは、オランダから西洋医学を日本に持ち込み、日本の生物学の発展に貢献したシーボルトの生涯。


いかがでしたでしょうか。
女性が学びたくても学ぶことができなかった時代背景。
明治の頃はまだまだ出産によって母子の生命を脅かすものでありました。
現在、日本の新生児死亡率・乳児死亡率はかなり低い数字となっています。
医療の発展はもちろん、衛生環境、学びの平等、検診事業の普及など日々当たり前と思っていることの大切さなどを感じます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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はし
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