NOTE Vol.46 【テキスト解説】 「お客様は神様」ではない。
NOTE Vol.46 「お客様は神様」ではない。
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みなさんこんにちは。 Kentoです。
「お客様は神様」
サービス業でも、小売業も、製造業でも、何かしらの仕事をしていれば聞いたことのあるワードだと思います。
いい意味で使われることもあれば、過度なサービス追求の語り文句としてユーザー側に使われることもあります。”トレーナー業 = サービス業” 、お客さんからお金をいただく身として、どういう風にお客さんと向き合うべきなのかを僕自身よく考えます。
この言葉にはどこか違和感があって、でも多くの人がこの言葉に引きづらているような気がしてなりません。
フィットネスジムにおけるクレームには、本当に、ジム側に落ち度がある場合と、そうではなく、一方的なユーザーの理不尽な要求の延長線上にあるものがあります。
もちろんお客様を大切に思うことは大前提ですが、
自分がサービスを受けるときも、サービスを提供するときも、「お客様は神様」という意識を捨てるべきだと考えています。
本日のNOTEでは、僕が考える、自分が提供するサービスに対しての考え方、お客さんに対しての向き合い方について書いていきます。
このNOTEが、日本人なら誰しもが触れたことのある「お客様は神様」という意識を捨てるきっかけになれば嬉しいです
目次
1.「お客様は神様」をはき違えるな。
2. 商売とは等価交換である。
3. 「なんでもやります!!」はNG。
4. 嫌なことは嫌と言う。できないことはできないと言う。
1. 「お客様は神様」をはき違えるな。
“おもてなしの精神”が強い日本では、どの業種であっても、昔からお客さんに対する接客の精度が極めて高いということは多くの人に知られています。
これまで20カ国以上の国を旅してきて、ここまでサービスの質が高い国は、先進国&新興国問わず日本だけだと感じます。そんな日本で生まれた僕たちは、こういった質の高いサービスに慣れすぎて、「このくらいは当たり前」と思うことも多くあるでしょう。
そんな中で誰しもが知っている「お客様は神様」という言葉。
この言葉を盾にして、価格以上のサポートを求めてくる、理不尽なクレーマーは多くいます。そしてこの言葉を盲信して、過度なサービスの提供や、謝らなくてもいい場面での謝罪を強いられるケースもあります。
もちろんお客さんを大切にすることは、とてもいいことですし、接客業&サービス業ではとても重要な意識です。
では、そもそも「お客様は神様」という語源はどこからきたものでしょうか。
この言葉のルーツ(「お客様は神様です。」の語源)は、1961年頃に三波春夫さんという演歌歌手の方が対談の際に放った言葉とされており、当時のやりとりがこちらになります。
「歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払って、心をまっさらにしなければ完璧な藝をお見せすることはできないのです。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。また、演者にとってお客様を歓ばせるということは絶対条件です。だからお客様は絶対者、神様なのです」
この言葉の本質は、お客さんを神様と見立てることで芸に一層の磨きをかけ、無駄な雑念を捨て去り、自分の持てる最高のパフォーマンスを発揮するということであって、無条件にお客さんを崇め、従順になるということではありません。
この点について間違った解釈をしている方は多くいらっしゃるのかなと感じています。
あくまで主語は自分で、順番としては、最大限のパフォーマンスを発揮→お客さんを喜ばせる。ということです。
お客さんを満たそうとして初期衝動を起こし、自己のパフォーマンスを後付けで決定する人を否定はしません。
しかし自分は、「まず自分がやりたいことは何か、どんなパフォーマンスが一番の強みなのか。」を熟知することが、全ての商いの原点だと考えています。(この点はいろんな意見があってしかるべきだと思います。)
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