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今フランスで起きていること

フランス、パリで北アフリカ系フランス人の少年が警察に射殺されたことを発端に、大規模な抗議活動、それが今では暴動という形で広がっている。

少年が射殺されるに至った理由は、少年が交通法規を無視し、現場にいた警官を轢き殺そうとたことが発端だと言うのがパリ警察の発表である。

アメリカでのアフリカ系男性がヨーロッパ系警察官に射殺された、ジョージフロイド射殺事件を発端としたBlack Lives Matter運動とは、事に至ったきっかけ、背景にある問題が類似する。

フランスはヨーロッパ南西部に位置するという地理的条件や、労働力を補うために過去に植民地化したアフリカ大陸から多数の移民を受け入れてきた背景から、多数のアフリカ系移民、アフリカにルーツを持つフランス人が多い。

著名なアフリカ系フランス人として、サッカー、フランスのサンジェルマンで活躍するエムバペが挙げられる。

前回のFIFAワールドカップ、決勝戦が放送された時も、
「なぜフランスのチームにアフリカ人が?」
というポストを多数ネットで見た。

実は、ある種カジュアルに、日本人が抱くこのような疑問とは対照的に、アフリカ系フランス人を歓迎しないムードはフランス本土にもあり、それは余程シリアスである。

Black Lives Matter同様、今回の暴動もフランス内での有色人種、移民に対して潜在的に存在する抑圧が火に油を注ぐ結果になったと推測する。

下記データによると、やはり移民は経済的、宗教的困難を強いられており、

引用: https://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2009pdf/20090601003.pdf


今回の事件をきっかけに、怒りや不満が噴出したものと言える。

犠牲となった少年の祖母は、孫の死を口実に暴動を起こすことに異を唱えている。

今回の暴動をきっかけに、反移民を訴える保守的な思想がフランス内で高まれば、それはその抑圧をより高めることになるだろう。