初めての干し柿作りと、えごまの葉
父方の亡き祖父の家は、何年も前に壊され跡形も無い。草が生い茂り、とても住居跡には見えない。
先日、弟と次男が草刈り機で草払いをし、広々とした空き地が蘇った。後ろの山には、祖父が植えたであろう2本の渋柿の木がある。たわわに実った柿の実が秋の訪れを告げていた。
私が子供の頃、実家の玄関近くに電信柱よりは少し太めの渋柿の木があった。祖父がその木によじ登り、何やら一生懸命にやっていた姿が目に焼き付いている。
母が「あれは、渋柿の木に甘柿の木を接木しているところだ」と教えてくれた。根っこは渋柿なのに、途中の枝から甘柿が成るなんて、そんな事があり得るのか疑問乍らも作業風景を楽しんだ。
祖父は戦前、小学校の教師をしていて多才だった。写実が得意で、まるで生きているような馬の絵を描いたり、ハーモニカを巧みに吹く姿を今も鮮明に思い出す。尺八、アコーディオン、バイオリンの素養もあったそうだ。
元気であれば123歳くらい、地主の長男で裕福に育った田舎のボンボンだった。
祖父の肉体は無くとも2本の渋柿の木が生きた証として、肥やしも貰わず自然の中で逞しく育ち恩恵をもたらす。
今回その渋柿で、初めての干し柿を作ろうと意気込んだ。
初めてにしては上出来だ。次に作る時は吊るす紐の長さを綺麗に揃えようと思う。
実りの秋と亡き祖父に感謝していただこう。
おまけ
健康効果が望めるお宝を発見した。
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