顎関節症その後
先日顎関節症になった、という話を書いた。
その後も全然痛みが改善せずにいたところ、数日後の夜中、猛烈に歯が痛くなった。顎関節ではなく、歯が痛い。猛烈に痛い。
顎関節症の診察時、開かない口で一応口内を診てもらって虫歯がないことはわかっていた、ならばこの歯の痛みはなんなんだという激痛。
比喩でもなんでもなくのたうち回る感じ。
我慢できなくて、ロキソニン2時間おきに飲んじゃった、けど全然効果なく、まんじりともしないで朝になった。
こんなに痛いのは、三叉神経痛か、帯状疱疹か。
発疹のない帯状疱疹は稀らしい。
心筋梗塞でも歯が痛くなる、と聞いたこともある。
ほんと、簡単に検索できるのはいいことなのかどうなのか。
あれかもしれない、これかもしれない…という可能性ばかり浮かぶ。
可能性は未来ある若者にあればいいのよ。
その日再び歯医者へ。
先生曰く「顎関節症じゃなくて、帯状疱疹だったかもしれないですね」
いや、発疹ないけども。
「発疹の出ない帯状疱疹もなくはないです、珍しいけど」
こういう場合って何科にかかればいいのか。
発疹がなくても皮膚科でいいのか。
一応歯科の先生にうかがったら、「皮膚科でいいんじゃないかと思いますが、痛みが強いのでペインクリニックでもいいかもしれないです」
かもしれない、かもしれない、って…そうとしか言えないのはわかる。
でも、こういうはっきりしない状況が痛みを強める。
少し迷って、受診のしやすさから皮膚科へ。
帯状疱疹って、発疹をもって診断となるらしい。
症状的に帯状疱疹が疑わしいけど、血液検査をしない限り、あくまで「そうと考えられる」ということなのだそうだ。
そして、血液検査で診断確定を待っていると服薬を開始するまでに徒に時間を使うので、抗ウイルス薬を始めましょう、ということになった。
痛みが最初に出て、そのあと発疹が出ることもある、と皮膚科の先生は言ったけど、結局発疹は出ず。
でも、痛みは、歯から耳の周囲、こめかみへと、律儀に神経の支配領域に沿って広がって、3日間くらいはあちこちにくぎが打たれているのかと思うほど、ともかく激痛。
抗ウイルス薬を始めて3日目頃から、薬が効いてきたなぁと実感できるようになってきたけど、痛みは取り切れず。
で、ペインクリニックにも通い始めた。
いまは神経痛緩和薬を飲んでいる。
私は頭痛持ちでもあるけれど、神経痛というのは独特の痛みだ。
やり過ごすのが難しい。
どこがどのように痛むか、何時に薬を飲んでどのくらい効いたか、絶えず痛みを追跡してしまう。
そういうふうに痛みにフォーカスしすぎると、かえって痛みを強くするとわかっていても無視できない。
歯と耳って、ちょっと痛くても不快なのに、激痛ですもの。
ずいぶん消耗した。
いまは少しずつ緩和して、痛みはどうにか我慢できるレベルになった。
後遺症も心配したけど、どうやら回避できそう。
教訓としては、みなさん、50歳を過ぎたら絶対に帯状疱疹の予防接種してください、ということ。
私みたいに「そのうちに、そのうちに」と機会を逃して、のたうち回る結果になってしまうのでね。ご参考まで。