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「思想・哲学」関連書のレビュー

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「思想」「哲学」関連のレビューを紹介します。
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#映画レビュー

アルフレッド・ヒッチコック監督 『汚名』 : スパイ映画の二面性

映画評:アルフレッド・ヒッチコック監督『汚名』(1946年・アメリカ映画) ケーリー・グラン…

年間読書人
2週間前
19

峰不二子のモデルになった女 : 映画『あの胸にもういちど』主演 マリアンヌ・フェイ…

映画評:ジャック・カーディフ監督『あの胸にもういちど』(1968年、イギリス・フランス合作)…

年間読書人
3週間前
29

黒澤明監督 『赤ひげ』 : 黒澤明のヒューマニズムと過剰性

映画評:黒澤明監督『赤ひげ』(1965年) 山本周五郎の時代小説『赤ひげ診療譚』を原作とした…

年間読書人
3週間前
30

アニエス・ヴァルダ監督 『幸福』 : 「真の幸福」などあるのか?

映画評:アニエス・ヴァルダ監督『幸福』(1965年・フランス映画) 映画が始まった途端に、そ…

年間読書人
1か月前
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小津安二郎監督 『秋日和』 : うす汚れた男たちの相互承認

映画評:小津安二郎監督『秋日和』(1960年・松竹映画) ひさしぶりの小津作品は、最後から3…

年間読書人
1か月前
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フェデリコ・フェリーニ監督 『カビリアの夜』 : 「人間の善性」への信仰

映画評:フェデリコ・フェリーニ監督『カビリアの夜』(1957年・イタリア映画) フェリーニの…

年間読書人
1か月前
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フランソワ・トリュフォー監督 『華氏451』 : 映画ファンは何を見ているのか?

映画評:フランソワ・トリュフォー監督『華氏451』(1966年・イギリス映画) アメリカのSF作家レイ・ブラッドベリの名作『華氏451度』の映画化作品。フランス映画界「ヌーヴェルヴァーグ」の旗手として知られるフランソワ・トリュフォーが、初めて英語で撮った作品だが、その評判は良くない。 「ヌーベルヴァーグ」は、もともとは旧来の「撮影所システム」には乗らない「低予算」制作のゆえに、若い作家でも映画が撮れ、その新鮮な感覚を活かせるという特性があった。 だから、トリュフォーと同じ

ジャン=リュック・ゴダール監督 『男性・女性』 : ゴダールという「解けない謎」

映画評:ジャン=リュック・ゴダール監督『男性・女性』(1966年、フランス・スウェーデン合作…

年間読書人
1か月前
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アラン・パーカー監督 『ミシシッピー・バーニング』 : あなた自身は、本当に「差別…

映画評:アラン・パーカー監督『ミシシッピー・バーニング』(1988年・アメリカ映画) 私が「…

年間読書人
2か月前
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ウェス・アンダーソン監督 『グランド・ブダペスト・ホテル』 : 古き良き時代への挽…

映画評:ウェス・アンダーソン監督『グランド・ブダペスト・ホテル』(2014年、ドイツ・アメリ…

年間読書人
2か月前
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ウェス・アンダーソン監督 『犬ヶ島』 : 押絵を動かす男

映画評:ウェス・アンダーソン監督『犬ヶ島』(2017年、アメリカ映画) あくまでもアニメファ…

年間読書人
2か月前
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曽利文彦監督 『八犬伝』 : 娯楽作家の「問いと思い」

映画評:曽利文彦監督『八犬伝』(2024年) 山田風太郎による同名原作小説の、映画化作品。 …

年間読書人
2か月前
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レオ・マッケリー監督 『邂逅』 : 信仰的美意識における愛の限界

映画評:レオ・マッケリー監督『邂逅』(1939年・アメリカ映画) 戦前の「絵に描いたようなメ…

年間読書人
2か月前
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ローレンス・オリヴィエ 『ハムレット』 : 亡霊・復讐・狂気の ゴシック劇

映画評:ローレンス・オリヴィエ『ハムレット』(1948年・イギリス映画) ご存知、シェイクスピアの戯曲『ハムレット』の映画化作品である。 一一と言っても、今の若い人は、シェイクスピアには馴染みがないと思う。かなり昔の人だから、徐々に「過去の人」として、影が薄くなるのは致し方のないところだ。 それにしても、あまりにも「過去の人」になりすぎて、日本では、シェイクスピアを研究しようなどという奇特な人がいなくなったものだから、その「隙間」にスルリと入り込んだのが、機を見るに敏な、