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「エンタメ(マンガ・アニメ・映画など)」作品のレビュー

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広く「マンガ」「アニメ」「映画」など、エンタメ作品関係のレビューを紹介します。後日整理の予定。
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#作品論

岩井俊二監督 『Love Letter』 : 岩井俊二の「オカルト趣味」

映画評:岩井俊二監督『Love Letter』(1995年) およそ、私にはそぐわない映画である。 普通…

年間読書人
1か月前
31

フランソワ・トリュフォー監督 『突然炎のごとく』 : 「恋愛もの」に見せかけた「男…

映画評:フランソワ・トリュフォー監督『突然炎のごとく』(1962年・フランス映画) 「ヌーヴ…

年間読書人
2か月前
18

フランソワ・トリュフォー監督 『ピアニストを撃て』 &『あこがれ』 : トリュフォー…

映画評:フランソワ・トリュフォー監督『ピアニストを撃て』&『あこがれ』(1960年・1958年、…

年間読書人
4か月前
15

ジャン・ルノワール監督 『大いなる幻影』 : 「理想」という大いなる幻影

映画評:ジャン・ルノワール監督『大いなる幻影』(1937年・フランス映画) 戦前の「戦争映画…

年間読書人
5か月前
22

黒澤明監督 『椿三十郎』 : 「昭和」の理想と、そのジレンマ

映画評:黒澤明監督『椿三十郎』(1962年・モノクロ映画) 本作は、大ヒットした「『用心棒』…

年間読書人
5か月前
18

塚原重義監督 『クラユカバ』 『クラメルカガリ』 : 暗示と憑き物落とし

映画評:塚原重義監督『クラユカバ』『クラメルカガリ』(2023年・2024年) 塚原重義監督によ…

年間読書人
6か月前
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セルゲイ・エイゼンシュテイン監督 『戦艦ポチョムキン』 : イデオロギーとは、自覚困難な「色メガネ」の一種

映画評:セルゲイ・エイゼンシュテイン監督『戦艦ポチョムキン』(1925年・ソ連映画) 「モンタージュ」理論で知られる、セルゲイ・M・エイゼンシュテイン監督の第2長編にして、映画史を語る上で外せない、古典的な名作である。 ただし、内容的には、「万国の労働者よ、立ち上がれ!」という共産主義イデオロギーを宣伝鼓舞するための映画であり、今の日本で言えば「原子力発電は、日本の未来を支えるクリーンエネルギーです」とか言っている、東京電力や関西電力などの「テレビコマーシャル」の、偉大な先

フランソワ・トリュフォー監督 『大人は判ってくれない』 : 物事の両面の片面

 映画評:フランソワ・トリュフォー監督『大人は判ってくれない』(1959年・フランス映画) …

年間読書人
7か月前
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今川泰宏監督 『真マジンガー 衝撃! Z編』 : 今川流ストーリーテリング

作品評:今川泰宏監督『真マジンガー 衝撃! Z編』(2009年・TVシリーズ全26話) 長らく気にな…

年間読書人
8か月前
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黒澤明監督 『羅生門』 : 「難解」と言う勿れ。

映画評:黒澤明監督『羅生門』(1950年・大映) ベネチア国際映画祭でグランプリを受賞した、…

年間読書人
8か月前
14

中井英夫 『月蝕領映画館』「中井英夫全集12」 : 反世界からの映画批評

書評:『中井英夫全集[12]月蝕領映画館』(創元ライブラリ・2006年) 『月蝕領映画館』は、…

年間読書人
9か月前
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映画 『オーソン・ウェルズのフェイク』 : あなたに 真贋が見抜けるのか?

映画評:オーソン・ウェルズ監督『オーソン・ウェルズのフェイク』(1973年、イラン・フラン…

年間読書人
9か月前
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黒澤明監督 『蜘蛛巣城』 : 「予言の自己成就」とは何か。

映画評:黒澤明監督『蜘蛛巣城』(1957年・モノクロ) 黒澤明の作品の中では、話題になること…

年間読書人
10か月前
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ロベール・ブレッソン監督 『ジャンヌ・ダルク裁判』 : 禁欲的な「信仰」において

映画評:ロベール・ブレッソン監督『ジャンヌ・ダルク裁判』(1962年・フランス映画) 私は、批判的に「キリスト教」の研究をしているので、「ジャンヌ・ダルク」についても一応の知識なら持っていたが、さほど惹かれるテーマではなかった。なぜなのかとつらつら考えるに、要は「ドラマティックすぎ」て、キリスト教そのものの問題点から、人々の目を逸らせてしまうという印象があるからだろう。 ジャンヌ・ダルクの生涯とは、簡単に言えば次のようになる。 つまり、祖国「フランス」防衛のための、今で