エリッヒ・フォン・シュトロハイム監督 『愚なる妻』 : エリッヒ・フォン・シュトロハイム論
映画評:エリッヒ・フォン・シュトロハイム監督『愚なる妻』(1922年・アメリカ映画)
シュトロハイム監督の第3作で、モノクロ・サイレント作品である。
完璧主義の映画作家としてすでに高い評判を得ていたにも関わらず、本作に金と時間を費やしすぎて「こんなやつを雇っていたら、会社が潰れてしまう」と、ユニヴァーサル社をクビにされたという、そんないわく付きの作品だ。
ストーリーは、簡単に言ってしまうと「ロシア貴族になりすました女たらしの詐欺師が、アメリカの公使夫人をたらし込んで、金を