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「エンタメ(マンガ・アニメ・映画など)」作品のレビュー

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広く「マンガ」「アニメ」「映画」など、エンタメ作品関係のレビューを紹介します。後日整理の予定。
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#読書・書評

平山瑞穂 『エンタメ小説家の失敗学 ~「売れなければ終わり」の 修羅の道』 : 業とし…

書評:平山瑞穂『エンタメ小説家の失敗学 ~「売れなければ終わり」の修羅の道』(光文社新書…

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にゃるら 『僕は にゃるらになってしまった ~病みのインターネット~』 : やっぱり、…

書評:にゃるら『僕はにゃるらになってしまった ~病みのインターネット~』(角川書店) そん…

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樋口毅宏 『雑司ヶ谷R.I.P.』 : 堕ちるところまで堕ちたフリ

書評:樋口毅宏『雑司ヶ谷R.I.P.』 樋口毅宏のデビュー作『さらば雑司が谷』の続編である。 …

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筒井康隆・ 蓮實重彦 『笑犬楼 vs.偽伯爵』 : 狐と狸の化かし合い

書評:筒井康隆・蓮實重彦『笑犬楼vs.偽伯爵』(新潮社) 読んだことのある人なら、両者がと…

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諸星大二郎 『孔子暗黒伝』 : 異形なる世界へのロマン

書評:諸星大二郎『孔子暗黒伝』(集英社) 本作『孔子暗黒伝』は、諸星大二郎の初期傑作とし…

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樋口毅宏 『タモリ論』 : 信仰を欲する、無神論者の屈折

書評:樋口毅宏『タモリ論』(新潮新書) タモリには興味がない。そんな私が本書を読んだのは…

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大塚康生 『作画汗まみれ』 : 〈職人〉という イデオロギー

書評:大塚康生『作画汗まみれ 改訂最新版』(文春ジブリ文庫) いささか、大塚康生という人を舐めていたようだ。 本書を「日本のアニメの草創期を知る」といった観点から読むアニメファンが、もとより読者の大半なのではあろうが、私は古い「アニメファン」ではあっても、単にそれだけではなく、批評書も読めば思想書も読む、「読書家」でもある。 そんな私が、本書を読む上で、最も重要なポイントと考えるのは、大塚康生という人は、単なるアニメーターなどではない、というのは無論、単なる「アニメ(動

笠井潔・ 絓秀実 『対論 1968』 : 笠井潔における 「道具としての他者」

書評:笠井潔・絓秀実『対論 1968』(集英社新書) 本書は、「1968年」を頂点とした「民衆蜂…

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panpanya 『グヤバノ・ホリデー』 : 〈探求〉の果ての幻想

書評:panpanya『グヤバノ・ホリデー』(白泉社) 結果として、panpanyaの本は手に入った順に…

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樋口毅宏 『民宿雪国』: 「知られざる傑作」の、 モラルと批評性

 書評:樋口毅宏『民宿雪国』(祥伝社文庫) 本当に素晴らしい小説を教えてもらったと喜んで…

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フィリップ・K・ディック の 「人間らしさ」について : ジョン・ブラナー編 『ザ・…

書評:ジョン・ブラナー編『ザ・ベスト・オブ・P・K・ディック〈2〉』(サンリオSF文庫) …

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水谷緑 『私だけ年をとっているみたいだ。 ヤングケアラーの 再生日記』 : ある警察…

書評:水谷緑『私だけ年をとっているみたいだ。 ヤングケアラーの再生日記』(文藝春秋) 「…

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武田泰淳 『司馬遷 -史記の世界-』 : 〈生き恥をさらす〉に値する 生

書評:武田泰淳『司馬遷 -史記の世界-』(講談社文芸文庫ほか) いまどき、武田泰淳である。…

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京極夏彦ほか 『ひどい民話を語る会』 : 葬り去られた庶民の素顔

書評:京極夏彦・多田克己・村上健司・黒史郎『ひどい民話を語る会』(KADOKAWA) 「ひどい民話」とは、「こりゃあ、ひどい!」といって、呆れたり、笑ってしまったりするような民話のことである。 では、「民話」とは何か? これは意外に難しい。 例えば、「昔話」や「伝説」とは、どう違うのだろうか? なんとなく「違う」というのはわかるけれども、私のような素人には、その違いの説明は難しいし、多くの場合、それらは混用されているようである。また、当然のことながら、そうしたものの中