大塚康生 『作画汗まみれ』 : 〈職人〉という イデオロギー
書評:大塚康生『作画汗まみれ 改訂最新版』(文春ジブリ文庫)
いささか、大塚康生という人を舐めていたようだ。
本書を「日本のアニメの草創期を知る」といった観点から読むアニメファンが、もとより読者の大半なのではあろうが、私は古い「アニメファン」ではあっても、単にそれだけではなく、批評書も読めば思想書も読む、「読書家」でもある。
そんな私が、本書を読む上で、最も重要なポイントと考えるのは、大塚康生という人は、単なるアニメーターなどではない、というのは無論、単なる「アニメ(動