メランコリア 上下(道満晴明)を読んだので感想
道満晴明さんの作品は初めて読んだ。
短いストーリーの断片が継ぎはぎになって全体の作品を紡いでいくといった感じ。とても読んでいてエネルギーのいる漫画だなと感じた。
それくらいストーリーが緻密に設計されており、一つの短編(話)を見ても満足、それを繋ぎ合わせて壮大な世界観として読んでも大満足といったような、とても罪深い漫画だと思う。
もう少し読者を休ませておくれ。こんな漫画を読んでしまっては、Twitter漫画に洗脳されている現代の漫画愛好家の脳みそがパンクしてしまうど。。
いまのところ一応は2周した。それでもこの作品の醍醐味を理解したのかというと、判然としない。もやもやが残るところがたくさんある。
それは主に自分の知識不足だったり、世界観に浸りきれていないためなのだろうか。
創作をしている方がこの作者さんの漫画を読んだら、少なくとも自分の才能と比較してしまうのではないだろうか。それほどまでにストーリーがすごい。すごい。すごい。
全てを理解できない → なんねこの漫画 にならない漫画をかけてる。これってとても難しいことで、中身が伴ってないと本当に難しいと思う。
作品冒頭の女の子は、高度に発展した文明のネコに助けられて、10年間引き籠り、そして気が付いたら世界が滅亡して自分ひとりだけといった始まりの仕方。この助けられた物語までが大半をしめる。いろいろなストーリーを含めながら、影響を及ぼし合いながら、何回も何回もループしてループして……。
どうして彼女は助けられたのに引き籠ってしまったんだろう。そう考えると、彼女の本来そうであった現在が少なからず影響を及ぼしているのかなと。干渉して未来は変わっても、その裏では本来の現在が大きく存在の幅をきかせている。
そういった解釈でいいのだろうか。。。。
わかんないや。
でも彼女にはあと10年。
自分の好きなように生きてほしいな。
やっとほんとうの意味で解放されたんだから。
助けられたんだから。
道満晴明先生の作品まだまだあるそうなので。
今度、時間のあるときにまた読もう。