やっぱり残業は悪だと思った話
わたしは絶対に残業なんてしてはいけなかった。たとえ、その残業が必要な行為で、責任感を感じた仕事であったとしても。
過去の記憶はあっという間に変わってしまうから、忘れないうちに実体験を記しておこうと思う。
お仕事の概要
あるシステムのプロジェクトの進行状況が悪くて、業務側の人間としてサポートに入った。
期限まで1週間しかなかったので、急いでまだ決まっていない箇所にとりあえずの答えを出していった。
実際にうまく作動するかは、やはり試してみないとわからないことも多く、
対策のための作業が深夜や休日になったこともあった。
結果、細かい不具合はあるが、なんとかシステムはリリースできた。
頑張ってよかったという思い
短い時間の中でプロジェクトに一定の貢献が出来たこと、そして、きちんとシステムがリリースできたことはもちろん嬉しい。
自分の職務経歴書にも書くのかもしれない。
「期限間際のプロジェクトのサポートに入って、決まってなかったビジネス要件を確定させて間に合わせた」と。
しかし、今振り返ると、わたしはここまで頑張る必要はなかったと思っている。
理由1. 忙しさが心理的余裕のなさにつながる
たしかに1週間しかなく、一番忙しい日は30分の時間を作るのがやっとだったが、
忙しさを言い訳にしてしまい、人への態度は好意的なものではなかったように思う。
いつもは他者の話す内容をよく聞いてから、少なくとも、相手が何を言おうとしているかの意図を掴んでから回答するようにしているが、
この時は相手が何を言いそうかを予想して先に答えだけを述べていった。
その先回り予想が当たっていたとしても、話を遮るのはよろしくなかった。
自分は忙しいから、ある程度失礼な行為をしても許されるという感情は危険だと思った。
長期間続くと人間関係が崩壊してしまうからだ。
理由2.やってあげてるという感情
わたしはもともとそのプロジェクトにアサインされた人間ではなく、サポートとして入った。
つまり、お手伝いである。
そして、そのお手伝いさんの発言に影響があり、その仕事への意義や義務を感じていると、
やってあげているという恩着せがましい感情が湧いてくる。
「サポートしてあげている」と、「サポートなしだとプロジェクト進まなかっただろう」と。
これの真偽はともかくとして、
この感情を持つと、自分の予想や希望どおりに案件が進まなかったときに、とてもイライラしやすくなる。
なんていうのか、「だれが普段、お金稼いで来てると思ってんのか!」という怒りに似ているのかもしれない。
自分はああはなりたくないと思っていたが、似た感情を覚えてしまった自分に嫌気が差してくる。
理由3. やりたいことができない
この1週間、休日も含めて、そのプロジェクトのことをずっと考えていたので、noteの更新が全くできなかった。
やりたいことなのにできなくて、ネタも全然浮かばず、できない自分にイライラしてしまった。
このイライラが、理由2の「時間割いてあげてるのに」という感情にもつながってしまった。
理由4. 体調を崩す
結果、全然頭の切り替えができず、心身共に休まらなかったので、体調を崩してしまった。
まず寝つきが悪くなったし、仕事の途中でめまいを起こしてしまい、しばらく横にならないとダメになってしまった。
また寝不足から肌荒れを起こし、吹き出物のある肌を鏡をみて、ますますイライラしてしまった。
と、これら4つの理由で、残業なんてするべきではなかったと反省している。
わたしの人間の器が大きければ。。
たしかに、忙しくてもいつでも丁寧な対応ができる人、思い通りに進まなくてもイライラしない人、一定のチカラを持っても恩着せがましくならない人は存在するだろう。
そうした人間になれるように精神的に学べたらいいのだが、多分わたしはその器じゃない。
悔しいけれど、与えられた性格でなんとかするしかない。
危険な感情が起こるシチュエーションを避ける
せめてわたしにできるのは、そうした感情が起こりやすい条件を避けることなのだと思う。
つまり、どんなに意義や必要性があっても残業をしないこと。特に夜間対応は。
「忙しい→したいことできない→恩着せがましくなる→失礼な態度も許されると考える」という思考のフローがあるのなら、その大元を絶ってしまえばいい。
何よりも自分のために
この連鎖を絶てば、人に変に攻撃的になる必要はないし、敵を無為につくることもなくなる。
そして、周りのためだけではない。
わたしは2年前に帯状疱疹になってからずっと体調が悪くなってしまった。わたしにとっては時間と同じくらい、体力が最も制約を受けているリソースだ。
周りのためにも自分のためにも忙しくしない。
だからこそ、自戒のために、自分のnoteのアイコン名を「まったり」にしたんだった。
長々と書いたけど、つまりは、今後は残業はしないってことです。
忙しいを言い訳にする危険性
わたしがハマってしまった罠については、
こちらの本でも似たような事柄が書かれている。
この本では、努力や頑張っていることを言い訳にすることによるデメリットが説明されている。
わたしはずっと前にこの本を読んでいて、
「あれ?あの本で書かれていることと同じなんじゃないか?」とプロジェクトの途中で思い出すことができた。
一回その思考のクセに気づけると、完全には直せなくても、多少はやばい感情は軽減できる。
なんとかプロジェクトの終盤は、わずかに優しくできた気がする。
もし「こんなに頑張ってるのに報われない」と思っている方がいらっしゃったら、ぜひ読んでみてください。おすすめです。
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