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【眠気の前の何かになりたい自分と何にもなりたくない自分に挟まれて】

想う。9月の終わり。
残暑と風の交ざる夕暮れ。

今を想い返す。

たしかに私へ向かう足音。

声が聞こえるのに。
匂いがするのに。

貴方の顔が見えない。
見ているのに。

久しぶりに会えたのに。

そこに貴方と私はいる。
今そこにいる。

会話はしている。
隣に貴方の温かさ。

それなのに貴方の顔が見えない。
見ているのに。

会えないより、
連絡が取れないより
悲しい。

目の前の貴方の顔が今見えないのが悲しい。

想い返す。
やっぱり貴方の顔が思い出せない。
匂い、声の低さはこんなにも鮮明なのに。



想いの思い出になってく。


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ねむいのあいだ
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