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文体の舵をとり、物語の海を行く(レビュー)
機会があって、『文体の舵をとれ』(アーシュラ・K・ル=グウィン. 株式会社フィルムアート社)のレッスンをひととおりやっていた。そして、先日全ての練習問題を終えた。今回は、『文体の舵をとれ』をやってみようかと思ってる人に向けて、通しでやった雑感や役立ったこと、いまいちだったことなどを書いておく。
↓練習問題と、その回答の一覧↓
内容について本書で紹介していることには、2つの性質があるように思う。
文体の舵をとれ 10(終)
問10元の文章(1930文字)
半減後(927文字)
ロンドンに、兄貴ほどの腕っこきはそういない。兄貴がいなきゃ、俺もみんなも、とっくの昔に飢えて死んでいた。そんな兄貴でも許せないことがある。俺たちに黙って、『ごちそう』を食っていることだ。
この前、兄貴が盗んできたものを振る舞っていた時に、気づいたんだ。兄貴の食べているものが、どう見ても少ない。大好物のベーコンまで、みんなあげてしまったん