新年の深大寺
「厄除元三大師」として有名な調布市・深大寺でお正月の護摩祈願をしてきました。
これまでの辛い年月を乗り越えて、今年は晴れ晴れと飛翔の年にしたいという願いを込めて。
ものすごく混んでいるかと想像していましたが、誘導がしっかりしているからか、祈願申込から受付までサクサク進むことができました。
比較的暖かい気候だったのでお堂の中に入るまでも寒さに震えることなく、ゆっくりヘッセの『色彩の魔術』を読みながら順番待ち。
10時半ごろに並び始めて、10時45分くらいには会場の元三大師堂に入ることができました。
初めての護摩祈願はなんだか感動的でした。一糸乱れぬ読経も、鳴り続ける太鼓の咆哮も、最初から最後まで護摩を焚き続けている炎の迫力も凄かったです。
「炎を見ていると落ち着くのは人間の本能の部分に関わっているから」というような話が梨木香歩さんの山小屋暮らしのエッセイ(『炉辺の風おと』)に書いてあったのですが、本当に落ち着きます。いつか最前列で見たいなぁと思うくらい。
最後に住職の方からお話があったのですが、コロナ禍によって従来の方法で護摩祈願を行うことが難しくなり、「どうすれば参拝客の皆さんに安全な祈願を提供し続け、限られた時間の中で護摩を焚き終えるか」を本気で悩まれたそうです。
結果、鎌倉時代から伝わる「ここは省略してもいいよ」の教えなどを基に、今の形式を考案されたそう。
護摩は天への供物で、燃え上がる炎は仏様の智慧の象徴。
この炎を心にいつも持っておくためにどうすればいいか、参拝客自身も自然と考えられるようになる、不思議な時間でした。
あと参拝客が堂内で椅子にのほほんと座って祈願を受けられるようになったのもコロナ禍以降とのこと。切実にありがたい話です。
「厄年だけど初詣は混むから嫌だなあ」という方。深大寺は「1月中を初詣期間にします」と宣言してくれているお寺なので、三が日を避けてゆっくり参拝できます。
病気平癒のお守りを買い、おみくじを引いて帰りました。
清々しいお寺でした。また来たいです。
今年の抱負は好きな花と本にたくさん触れて、行きたいときに行きたい場所に出かけて、好きなものをたくさん描くことです。