結局、愛
化粧水がふたつ同時になくなった。
ひとつがカランコロン、と音を立てて床に転がってしまった。「まるで私みたいだ。」わたしはポンっと押されると変に自信をつけて流されてしまう。それは根底の自信がないから。ぐるぐる巡る思考。
結局、すべて"愛されたい"に戻ってくる。
私は時間だけはたっぷりあって、お金がない。仕事がない。社会のレールから外れてしまって、ベッドの上でぼーっと天井をみつづける日々。かなり肩身がせまい。それに私は望んでこうなっているわけじゃなくて、体調が悪すぎてなにもできないのだ。かと言って、眠ることもできない。睡眠はもうありあまるほど取っている。
大学も辞めちゃったし、仕事を探そうにも説明会にもあまり行けない。社会不安性障害という精神病だから。よく「精神病になる人は管理がなっていない」と、何も知らない人からdisられてしまうからTwitterのプロフィールにさえ書きたくない。見下されるのがなによりも怖い。
私は小さい頃から人前に立つのがすごく苦手だった。当てられて答えを言うだけでも声が震えた。しだいに私の声はだんだん小さくなってしまい、聞き返されることが多くなって、ますます話さなくなった。
"クラス全員の長所を書きましょう"なんて授業があったときには、辛かった。わたしに書かれた褒め言葉で印象的だったのは、寡黙。「ねぇ、それって褒めてるの?」と聞くことすらできなかった。なのに、EXILEが好きなクラスの女の子に「EXILEが好きそう」と書いてしまった。キツく言われた。
「私、EXILEが好きそうじゃなくて、好きなんだけど!これ書き直して。今すぐ!」
あまり関わりがなかったから、考えに考えて書いたのだ。それがしゃくに障ったらしい。私は怖くて泣きそうになりながら、急いで書き直した。その女の子はふん、これぐらい世界の常識よ!と言わんばかりに去っていった。
あれぐらい自信満々で生きれたら、もっと私の人生も変わっていたのだろうなぁ。
その子がこのnoteを発見したら「もっとこうしてよ!」とかハッキリ言われて、めちゃめちゃ直されそう。でも、それはそれでちょっと面白いかも(笑)