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こころの理論から「知らない」ことを知ること その1 詩の学びへ
こんにちは。長尾早苗です。
こころの理論として心理学を学んでいるのは、自分の持病についての理解を深め、わたしのもう一つの生き方として、もしかしたらカウンセラーになっていたかもしれない……と思い、カウンセラーの女性を主人公にしたミステリー小説を同人誌に載せるため書きだしたことがきっかけです。
カウンセラーの医療・精神分析やフィールドワークを学ぶにつれ、作家・詩人としての自分の立脚点に立ち戻ってみると、
自分は「詩」というものについて何もわかっていない……
ということに気がつきました。
もしくは、何が「よい詩」で何が「悪い詩」なのか、どう書けば「よい詩」と言えるのか、わたしは何もわかっていなかった。
SNSに発表することをお休みして、一人もがきながら詩や評論、小説を作り続けるにあたって、アウトプットしたいことをシリーズに分けてお届けします。
わたしのブックリストは本による本だった
東畑開人さんの『雨の日の心理学』を読んで、巻末のブックリストにある心理学の著書を読めば、自分の持病についての理解も深まるかもしれないと思い、読み進めてきました。
アーサー・クラインマンの『臨床人類学』、松木邦裕『対象関係論を学ぶ』……
読んでノートにまとめていましたが、その研究は東アジアだけのフィールドワークにとどまらず、西欧の心理学まで覆いつくす問い。
はてしない終わらない勉強でした。
今、アラサーになってからカウンセラーになりたくて勉強するのは遅かった。厳しい道でした。でも、この知識は小説で異業種としての「カウンセラーの女性」を書くにはいいこと、役に立つことだと思う。
わたしが資格として持っている司書・図書館事務のスキルを使えば、「何をこれから勉強していけばいいのか、これから勉強していくには何の知識が必要なのか」はわかる気がします。
何を勉強すればいいの? ただなかの問い
自分の病気やハンデキャップを理解しながら、何を勉強すればいいのかを知ることは重要なことだったかもしれないなと思います。
人間脳科学を学んで「こころは理論的にある程度説明はつくけれど、理解しようとしてもしつくせないもの」ということはわかりました。
心理学を学ぶにつれ、「疾病と病は別物で、専門家は疾病を根本的に治すことができるけれど、病を症状として感じる身体化のケアはしろうとに任せられている」ことを知りました。
そうしたら、詩はどこから勉強すればいいのかについて、ずっと考えるようになりました。
大学時代に近現代文学を学んできて、現代詩文庫がどれだけわたしの道標になっていったのかも、
現代詩手帖やユリイカに出会って、その中で詩人が詩論として話していたことすべてに、参考文献がきちんとあったことも、
わたしがこれから読む必要のある本のお手本になりました。
先輩たちがくれた詩の理論へのブックリストがきちんとある。
自分のことを理解してから、その先の学びへ行きつくことはできる。
詩論の参考文献を読み、きちんと詩誌に評論を発表してみたい。
発表場所が定まりつつある今、そう思っています。
自分の病・疾病を持ちながら生きることについて
骨の病を持っているせいで、姿勢がひどく曲がって見えることや、食べても食べてもやせてしまったり、何かしらの健康上の留意が必要な体だということにコンプレックスを持っています。
わたし自身は「芸術療法」として詩を幼い時から書き始めてきたし、同じように弱さや病・疾病を持ったままで実力をつけて第一線で活躍している先輩を見てきました。
病や疾病を抱えながら生きることは容易ではないし、厳しい道です。
だけど、自分から「なりたい道」が定まっていて、何を書きたいのかがきちんと決まっていれば、病や疾病を違う角度から見て作品にすることができるのではないでしょうか。
わたしはいわゆる「ドヤ顔」がデフォルトになっているのがとても嫌で(症状でそうなってしまうんです)なるべく人前に出るときは笑顔にしようと思っています。
表情が乏しくなることがコンプレックスだった。それでも、強さがあれば病や疾病を治すことはできないにしろ、カバーしながらともに生きることはできるのかもしれない。
小学生の時は医者になりたかったのですが、中学生の時に病気にかかり、芸術療法として詩を始めたのがきっかけで、大学で多くの作家たちに教えを受けて、文学の道に行くようになった。
その間に図書館司書の資格を取り、今は本を作って売っている。
人生って不思議だな、と思います。
心が折れそうになることが多々ありますが、きちんと勉強しようと思っています。
努力することだけが生きがいだから。
夢中になれることが自分にはあるから。
時折休憩も入れつつ、〆切を守っていこうと思っています。
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