【勉強記録】東北大学人間脳科学入門を修了しました!! 今月号の文藝春秋の読みと共に【後編】直木賞もレビューします!
こんにちは。長尾早苗です。
すっかり朝比奈さんの小説のファンになったのですが、こちらも見逃せない!
松永K三蔵さんの「バリ山行」。
インタビューから朝比奈さんも松永さんもとても文学に対して、社会とのかかわり方に関して堅実な方だなあと思っていました。
「バリ山行」は、土木建築事務所のお仕事小説ともいえると思います。
語り手と妻鹿さんという二人の男性が、仕事上の付き合いだけではなく、山行(登山)を通じて生き方について考える小説。
バリとは、バリエーションルートのこと。
母が登山をしているので、山行のことはよく聞いていました。
ひとりで行くと危ないと言われている山行は、実際に「人生」を表しているようにも思います。
バリに魅力を見出す妻鹿さんは、周りに危ないと言われつつも、会社がピンチになっても、山行をやめなかった。
生きるということは、ゴールもルートも決まっていない。
もちろん、ゴールが頂上だけとは限りません。
そのルートのうち、誰と歩くか、どうやって歩くかを決めているのは自分自身。
ひとりで歩くのも、どんなけもの道を行こうと、山という生を生きているのに変わりはないんだなと思いました。
さて!
続きとして、本年直木賞を受賞された
一穂ミチさんの「ツミデミック」(光文社)のレビューも載せておきます!!
明後日のポエマ川越のため、台風に備えて準備していたら、レインコートのサイズを買い間違えました。
テレワークの夫が返品してくると言って待っているあいだ、一気に読んでしまいました。
パンデミックやコロナがなかったら。
そういう前提の上で、起こってしまったことはとても恐ろしかった。
人間の業や性がそのままむき出しになってしまうからこそ、心細くてしょうがない。
誰がどの時点で罪びとになってしまうのか、誰が一線をかしてしまうのかわからない。
不安や不満があおられるからこそ、「信用できない」が怖くなってくる。
ちょうどラジオでスーパー総選挙をやっていて、松永さんの「バリ山行」で勇気づけられていたので読み進めることができましたが、元気な時に読んでほしい一冊でした。
生きる道は一つではないから、バリができるというバリ山行には台風前の今、とても勇気づけられました。
イベント前って不安になってしまうけど、心細いけど、応援し合える仲間がいることは本当に同人誌を作ってよかったと思うことです。
なるべく天気がひどいときは家にいてくださいね。
無理せずですが、わたしはいつも晴れているので、お会いできるのを楽しみにしています。
前編はこちら。