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【後半から有料】腎臓内科選びの重要性

 腎臓内科選びは、IgA腎症の治療やその他の腎臓病において非常に重要なポイントです。わたし自身、最初の選択で失敗したことで、無駄な時間と腎機能の悪化を招いてしまいました。以下は、腎臓内科を選ぶ際に気をつけるべきポイントや、わたしの経験から得た教訓です。

私の失敗:評価と近さだけで飛びついた結果


 健康診断で尿検査に引っかかり、腎臓内科にかかることにした時、わたしはGoogleの評価を頼りに☆5つの近所の病院を選びました。
 腎生検などの精密検査をすることなく、医師の「40年大学病院に勤めた経験」だけをあてに、IgA腎症の疑いがあるとされました。人生の方位磁石としては最悪です。
 ところが、治療内容は扁桃腺摘出(これは分かる)とIgA腎症と関係のない薬だけ。なかなか改善せず、最終的には「もう尿潜血は消えねぇな」と匙を投げられる始末。2年間、無意味な治療に時間やお金を費やしただけでなく、腎機能はその間に確実に悪化していきました。
 ちなみに、実はその腎臓内科で再検査をする前にわたしは近所の内科で再検査をしました。交通費代をケチったのです。数百円ケチっただけで1ヶ月くらい時間を無駄にしました。時給にしたらいくら無駄にしたことでしょう。その結果、「確かに尿蛋白も尿潜血も出ているけれど、癌ではないから異常なし」と言われたのです。癌でないことは良かったですが、釈然としないモヤッとした気持ちが顔を出しました。ど素人のわたしでも「大丈夫なわけないだろ!」とツッコミたかったですが、今まで年単位で放置してきたのでゴクリと飲み込みました。そこで、上記の腎臓内科に行ったわけです。

腎臓内科選びで気をつけるポイント

1. 専門性と経験を確認する

 腎臓病治療には専門的な知識と最新の治療方針が必要です。腎生検を含む精密検査ができる病院を選びましょう。大学病院や腎臓の専門医のいる施設での診療が理想的です。しかし、わたしが行った上記の腎臓内科も腎臓の専門医のいるクリニックでしたが…。
 Google先生の口コミが⭐︎5だからって安心安全とは限りません。わたしが見た時、あの腎臓内科は⭐︎5でしたから。それはまるで、数字だけしか見ていない権力者と同じ着眼点…。星の数を見るのは空だけにしておいた方が良いことをわたしはその時、身に沁みて感じたのでした。
 兎にも角にも、わたしのようにとりあえず近所の内科で再検査するよりも尿検査で引っかかったならば泌尿器科や腎臓内科で再検査をしましょう。腎臓内科選びについて後ほど詳しく述べます。

2. 最新の治療法を提供しているか

 IgA腎症や他の腎臓疾患において、治療法は常に進化しています。最新の研究結果や治療ガイドラインを踏まえた治療が提供されているか、病院や医師に直接確認しましょう。
 これを読み始めた頃から上記の腎臓内科医任せだった己の治療に「これで良いのだろうか?」と知恵を身につけ始めたのです。

▼専門的ですが、わたしが読んだガイドラインを載せておきます。

3. 医師との相性も重要

 腎臓病の治療は長期にわたることが多いため、信頼できる医師とのコミュニケーションが重要です。説明が分かりやすいか、疑問に対して丁寧に答えてくれるかといった点もチェックしましょう。
 上記の腎臓内科医はIgA腎症の仕組みの説明は上手かった。でも、絵が下手だった。説明力について惜しいところは、そのくらいだった。しかし、こちらの疑問に対して丁寧に説明はしてくれなかった。こちらが質問すると、真夏に耳元で「はぁー」と吐息をかけられるたのかというくらいにウザそうな表情をしていたからです。
 先に述べた通り、わたしが最初にかかった腎臓内科医は先に述べたように「40年大学病院に勤めた経験」において自信のある方でした。それだけが彼の誇り。
 扁桃腺摘出の際に入院となると、非正規雇用の身のため休職に不安があることをなどを伝えた際には、眉間に皺を寄せ「何?」とすごくめんどくさそう表情を見せ、相槌も「はぁ」「で?」とせっかちに煽られました。話を聞く態度や話したことに対して「んなこといちいち気にすんな。俺が診断書書けば文句は言わねぇ」と言われる始末…。入院・手術することに文句は言われなくても、席がなくなり永久に戻れなくなったらどうすんだ?そういう気持ちの吐露も分からないのか…と思いました。気持ちを吐露することは御法度なのです。
 また、わたしは仕事で透析患者の相談を受ける立場にいて、今のわたしには将来の自分を見ているようで耐えられるかという気持ちがありました。それを伝えた時に「あんたが透析になるのは10から20年先だから大丈夫だ」と言われました。「あぁ、この医者はわたしが透析患者になる前提でいるんだ。その前に寛解に持っていく気持ちはないんだ。それともあれか?わたしが透析患者になった方が儲かるということか?そうだよな」と思いました。
 この時点で転院を決意すべきだったのに、ダラダラと通院していたのは、クソな恋人と別れられない惰性で付き合う恋愛関係のよう。まあ、上記の内容は医師に話すことではないのかもしれないけれど、入院期間や治療に大体どのくらいの時間がかかるのかなども含め知りたいこともあったわけです。
 この医師は言っていることもコロコロ変わりました。「こりゃ半年もすれば陰性になる」「1年もすれば陰性だ」「もう尿潜血は消えねぇな」と。2年間通い、腎機能はe-GFR100から60まで下がり、何も改善せず、医師の偉そうな態度も相俟って信頼関係を構築することは一生できないと判断し、自分の身体を守るために転院しました。

(他にもこの医師が処方を間違えたのですが、薬剤師が電話で確認すると「俺が間違えるわけねぇだろ」と怒鳴りつけて…。次の受診でわたしに「あの薬剤師は使えねぇな。ダメだ」と言ってきたのです。引きました。コイツ…無理だわ。と)

※転院や病院選びの詳細については後で述べます!

4. 通いやすさは治療を続ける上で大切

 治療が長期にわたる場合、通院の利便性も考慮しましょう。しかし、近さだけで選ぶのではなく、他の要素とバランスを取って決めることが大事です。
 「3、4駅電車に乗るだけだから、ここにしよ!」それはわたしの間違った決断でした。交通費を再びケチった選択でした。どうしても通院というのは、待ち時間も長いため近場にしたいところですが、1時間くらい許容できるのであればもう少し範囲を広げて、良い医療機関にしたいところです。
 ただ、大事なことは治療と医師との信頼関係だと思います。(あと、入院の際の病院食も…食事がマズイ病院に入院した時は食べたくなくて断食を貫き通して医師と管理栄養士と面談する羽目になりました)。家からの通院の時間が3時間ともなれば大変な距離ですが、本当の意味での通いやすさは、距離的な問題よりも信頼できるかに尽きます。心の距離の方が大事ということにしておきましょう。良いこと言った。

5. 患者の声を参考にする

 ネットの評価だけでなく、患者からの治療についての声を調べることも大切です。患者会やSNS、口コミサイトを活用して実際の体験談を集めましょう。自分が受けている治療と比較することができます。個々の症状や数値などに合わせて治療方針は違いがあると思います。ただ、比較してみて気になることがあれば医師に訊いてみてもいいと思います。そして、そういうことを気軽に質問できる関係こそが治療を受ける上での信頼関係ではないでしょうか。だって、自分自身の治療ですから、医者のために治療受けているわけでもないし、医者のためにお金を払っているわけでもないです。納得した上で受けたいじゃないですか。
 Instagramでは仲間たちがどんな治療を受けているのかやどんな食事を食べているのか情報が満載です。情報収集というだけではなく、周りにそうはいない病気だからこそ仲間がいると思えて心の支えにもなります。

※確認しておいた方が良い情報については後ほど述べます!

腎臓内科選びで学んだ教訓

 私の場合、2年間の無駄な治療を受けたことで腎機能が低下し、病院を変えた時点での腎機能は既にかなり落ちていました。中学1年の頃、最初の中間テストの英語(アルファベット)から期末テスト(文法が加わる)時の点数の差くらいの勢いで下がったわけです。その間、気持ちもかなりめげてしまいましたし、治療を諦めようかなとさえ思いました。だって、「尿潜血は消えねぇな」と言われたわけですから、頑張る意味ないじゃんと思ったわけです。
 もし最初から適切な腎臓内科を選んでいれば、もっと早い段階で正しい治療を受けられたはずです。腎臓病は早期発見と適切な治療が鍵ですので、再検査でかかる医療機関選びは慎重に行いましょう。

 「3. 医師との相性も重要」「5. 患者の声を参考にする」で触れた転院や病院選び、確認しておいた方が良い情報についてはこの先に有料版で書かれています。

 漫画でも治療の様子を載せています!instagramをされている方はこちらも参照していただければ、もう少し緊張を和らげて情報に触れられるかも。わたしのようなミスをして長引いたり、寛解が遅くなるようなことを味わって欲しくないです。


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