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私の詩集1

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2024年12月の記事一覧

〔詩〕星空

〔詩〕星空

冬の夜はひとり星空を見上げる
キーンと冷え切った地球から
白い吐息を送るように

オリオンの強さは魅力だけど
短気で乱暴なのはいや、なんて
ヒロインを気取ってみたところで
ただの迷惑ないいがかり

どこかで読んだ知識なんて邪魔
星座たちの物語は古代人の創作
今この瞳に映る星の輝きに
神話など要らない

余計な飾りは全て捨てよ
無機質な光で自分を貫け

冴え冴えとした夜空に輝くのは
静かに命を燃やす

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〔詩〕あなたに

〔詩〕あなたに

四つ葉を見付けたら
しばらくその辺りを探す
たくさんの三つ葉に混ざって
ほら、また四つ葉があった

これは誰にあげよう
小さな幸せが必要なのは
泣きたい気持ちで笑っているのは
考えながら探し続けて

あ、
またあった!

幸せの周りには
違う幸せが隠れている
どんなに小さくても
どんなに不格好でも
幸せの形はそれぞれだから

だから、これ
一番きれいな四つ葉を
あなたにあげる

こんにちは。三羽烏

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〔詩〕だいじょうぶ

〔詩〕だいじょうぶ

大丈夫だよ
涙が止められなくても
私はあなたを責めたりしない

その涙で何かを得ようなんて
小賢しい計算などあなたには無い
心のひび割れから零れ落ちる
痛みの結晶なんだよね

良いんだよ
大人だって
どうしようもない時はある

一人が恥ずかしいなら
私も一緒に泣く
二人で泣いて泣いて
瞼を腫らして
お互いの酷い顔を見て笑おう

大丈夫だよ
私はちっとも強くないけど
あなたの涙ぐらいは受けとめられる

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