「龍が泳ぐ庭」 京都 龍吟庵
龍吟庵(りょうぎんあん)は
京都市東山区にある臨済宗東福寺派の寺院で
東福寺の塔頭寺院の一つです。
広い敷地内の、東福寺主要伽藍の東北に位置しています。
本坊庫裏の横の道を進み、偃月橋(えんげつきょう)を渡ると
龍吟庵にたどり着きます。
こちらは東福寺三代目住職である大明国師の住居跡だそうです。
創建は鎌倉時代になります。
現在も残る国宝の方丈が建てられたのは室町時代初期で
現存する国内最古の方丈建築とされています。
龍吟庵の見所はなんといってもお庭です!
龍吟庵は、方丈を囲んで東・西・南の三庭からなっており
いずれも重森三玲作庭による枯山水の庭で
昭和39年(1964年)の作庭となります。
それぞれ違ったタイプのお庭を一度に楽しむことができるのは
ちょっと珍しいのではないかと思います。
お得感ありです ( ´ ▽ ` )
では早速行ってみましょう♬
こちらが偃月橋(えんげつきょう)です。
この偃月橋は東福寺三名橋の一つで、他には臥雲橋(がうんきょう)と
通天橋があります。
偃月橋は、この中で一番東にかかっている橋です。
龍吟庵へは、この偃月橋を渡って行きます。
橋から下の方を見ると、洗玉澗(せんぎょくかん)という渓谷を
見ることができます。
入るとすぐに、無の庭(南庭)がお出迎え。
こちらは一面が白砂による庭園です。方丈の前庭となります。
白砂を敷いたのみのシンプルなお庭なので表門がより引き立っていますね。
竹垣のデザインが面白くて素敵です。
お洒落だなぁ。
お次は西側にあるお庭を見てみましょう。
こちらが龍の庭・清光苑(西庭)です。
こちらは「龍吟庵」の寺名にちなんで名前が付けられているそうです。
「龍が海から顔を出し黒雲に乗って昇天する姿」
を石組によって表現しています。
突き出した3つの石組が、龍の頭部と角なんですね。
点在する岩で龍の胴体が表現されています。
モクモクと柔らかい区切りを表した黒い砂のデザインが
「黒雲」を表現しているんですね。
そして白砂は「海」を表現しています。
私にはどうも龍が気持ちよく泳いでいるように見えるんですよね。
それはそれで私の感想ということで許してください。
では角度を変えてみましょうか。
なんだかこちらを見ているようです。
ちょっと可愛い感じになりました。
目が合ってる??
どうもこんにちは。
ちなみに竹垣には稲妻模様が表現されているそうです。
他のお庭にも同じように竹垣にデザインされたような感じが
ありましたが、全部が稲妻を表しているのかな?
結局そこまでは詳しくわかりませんでした。
最後は東側にある庭、不離の庭(東庭)です。
不離(はなれず)の庭、と読むそうです。
こちらは「鞍馬の赤石」による一面の「赤砂」が特徴的な庭園です。
こちらの庭の石組はある一つのエピソードを表しているとのこと。
龍吟庵の三代目住職である大明国師が、幼少の頃に熱病にかかって
山中に捨てられた時、狼に襲撃されそうになりました。
しかしその時二頭の犬が現れ、襲われそうになった国師の身を
この二頭が身を挺して守ってくれたそうです。
不離の庭は、そのことを石組で表しているんですね。
中央に横たわる石が大名国師で、両隣の石が大名国師を守護する犬。
そして、その他の石が大名国師を襲おうとしている狼なんだとか。
犬が離れることなく守っている様子が、不離(はなれず)なんですね。
またしても竹垣にデザインされたような感じが。
これも稲妻なのか、はたまた別の何かを表しているのか。
この敷いてある石は、鞍馬の赤石を砕いたものだそうです。
本当にすごく赤いですね。見事です。
近づいたり離れたりしてゆっくり見てみました。
ここから竹垣を見ると、デザインが山っぽく見えました。
この時は人もあまりいなかったので、存分に眺めさせていただきました。
ではそろそろ帰りましょうかね。
本日もお疲れさまでした。
龍吟庵は通常は非公開で、不定期に開催される特別拝観期間のみ
拝観が可能なのでご注意を。(期間限定公開があります)
最初にも書きましたが、こちらは庭園好きの方には
特に楽しんでもらえる場所ではないかと思います♬
私も実際長い時間滞在させていただき
ゆっくりと楽しませていただきました〜。
庭園は色んなタイプがあるので、見れば見るほど魅力満載でした。
それではおしまいっ。
ではまた。