バスから降りて1年半。もがいて、もがいてようやくバスに乗る話。
ちょうど1年半前のこと。
2023年の夏、わたしは何をやってもうまくいかない状況に陥っていました。成長角度が鈍り、頑張っても成果につながらない。やるべきことは山積みなのに、空回りしてばかりで、周りからの期待にも応えられない日々が続いていました。
この時のフィードバックは今でも覚えています。
Acompanyに入社して2年目の夏。あの日、社内での信頼を地に落としたわたしは、バスから降りました(ポジションの降格を経験しました)。
「バスに乗せる」という表現は、スタートアップ界隈ではおそらく知らない人はいないであろう『ビジョナリー・カンパニー2』で述べられているものです。
同書では冒頭、「まずはじめに、適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろし、その後にどこに向かうべきかを決めている」と記載されています。
少し前置きが長くなりました。
こんにちは。すべてのビジネスを、プライバシーリスクから解放したいAcompany広報のはまだ🐧です。
この記事はAcompany Advent Calendar 2024の16日目の記事になります。
今回はバスから降りたけれど、諦めきれずに前を向いてもがいた話を書いていきます。
最近仕事がうまくいっていない人や、成果を出すのに苦しんでいる人、空回りしている人はぜひ読んでください。
少しでも参考になれば幸いです。
バスから降りた理由
なぜバスを降りたのか。
企業の成長についていけなくなったと言えばそれまでですが、ここでは少し(自己満足のためにも)深掘りしてみたいと思います。」
少し長いですがお付き合いください。
何でも屋としての入社
2021年10月。わたしは正社員4人目としてAcompanyへ入社しました。現在弊社は約60人が正社員として所属しています。今から考えると、まだまだ組織規模が小さいときに入社していることとなります。
入社までの変遷▼
当時はプレシリーズAで2億円の資金調達をした後。ほとんどがエンジニアで、それ以外は代表の高橋さんと法務担当者で現在一番古株のKさん、自分、そして業務委託とインターン生の構成でした。
その中でわたしは広報・マーケティング担当(何でも屋)として、ホームページの改修だったり、オウンドメディアの記事の執筆だったり、イベントの運営だったり、プレスリリースの作成を含めた広報活動だったりをする人として入社しました。
前職が報道関係(記者)だったこともあり、記事の執筆や広報活動は結構トントン拍子で成果を出していたと思います。そんなこんなで、インターン生やデザイナーさんのマネジメントを入社早々に経験することとなりました。
※もうちょい細かい話が実はここであるのですが、今回は省きます
上手くいかないマネジメント
ここで問題だったのは、私にマネジメント経験がほとんどなかったことです。
学生時代のサークル活動で部長を務めたり、インターン時代に他のインターン生をまとめたりした経験はありましたが、体系的にマネジメントを学んだことはなく、教わったこともありませんでした。
加えて厄介だったのが、わたし自身の土台となっていた仕事スタイルでした。
前職では新聞記者をやっていたこともあり、基本的には1人で仕事することがほとんどでした。時々、他の記者と連携して企画取材をすることはありましたが、1人での行動が基本でした。
そのため、個人で成果を出す方法は理解していたものの、チームで成果を出していく方法はほとんど知りませんでした。
そんな人間がマネジメントをするんですから、それはまあ悲惨だと思います。実際、足し算どころか引き算にすらなっていたと思います。
コミュニケーションの「トゲ」を放置した
弊社、Acompanyの行動指針「アカンガードレール」には「批判ではなく、提案する」があります。これがわたしには、欠落していました。
問題点を指摘することはできても、どうすれば良いのかを提案する行動に結びつけられない。そして、指摘の仕方にもトゲがある。その結果、気付かぬ間にいろんな人を傷つけていたと思います。
過去にはこのようなフィードバックをもらったこともあります。
コミュニケーションは、相手がどう思うかが全てです。ただ、問題点を指摘するなとかそういうのではなく、相手に寄り添った指摘だったり、いわゆる”良しなコミュニケーション”をするが最適なんだと思います(本当に難しい)。
これには「そんなところまでケアしていたら、一向に仕事が進まないのでは」という指摘もあると思います。
けれども、仕事は1人では成り立ちません。周囲との関係性を円滑にすることで、仕事のスピードは格段に上がります。そのための良しなコミュニケーションは大事です。
手数を打てば成果が出ると思っていた
成果を出すためには行動が全てだ。
成果を出すためには行動がすべてだと本気で信じていた時期がありました(もちろん行動は非常に大切です)。
例えばイベントを実施さえすれば良い、プレスリリースを書きさえすれば良い、MTGを開催さえすれば良いみたいな感じ。
仕事をしている”感”が出る。そんなことを本気で信じていました。
いわゆる「目的<手段」の典型例ですね。その結果このようなフィードバックをもらっていました。
今でもここは課題です。いかにセンターピンの精度を高めるか、常に「P」DDDD「C」AAAAを意識していきたいなと思っています。
再びバスに乗るために意識したこと
決して良いとは言えない(むしろネガティブな)フィードバックを何度も受ける中で、ここから逃げ出す(転職する)こともできたと思います。実際、わたしのこの状況を知っている人からは「どうして転職しないの」と質問されたことも何度もあります。
(スカウトをもらうこともあり、揺らいだ瞬間がなかったとは言い切れません。正直、条件の良いポジションもいくつかありました)
ただ私は少し厄介な人間だったのだと思います。
好きだった記者職を辞めて入社した会社であり、さらにデータ利活用×プライバシー事業領域が面白い中で、本当に辞めて良いのか。
そんなことを自問自答(コーチングを受けて自分の中のモヤモヤを整理したり、グロービス学び放題やMBAの単科講座を試したり、社外のメンターの方々に相談したりなど)しました。
ただやはり、諦めきれなかったんだと思います。「この言語化が非常に難しい領域で成功させたら面白いよね」という思いが、結局のところ根底にありました。そして、一緒に働く人の存在も大きかったです。
なのでネガティブもポジティブも全てのフィードバックを受け入れ、一つずつ改善し、信頼を積み上げていく決意をしました。そこで意識したのがこの2つでした。「小さな約束でも必ず守ること」「ごきげん🤗でいること」です。
小さな約束でも必ず守ること
『暮しの手帖』の元・編集長である松浦さんの『もし僕がいま25歳なら、こんな50のやりたいことがある。』という名著があるのですが、その中の一章に「20/50 小さな約束こそ守る」があります。
松浦さんによると、
とのこと。この本を読んでから、小さな口約束でも本気で守ることを意識するようになりました(できていないこともまだまだあるので伸びしろ)。
(ちなみにこの本は、グイグイ成長したい人の必読書です)
ごきげん🤗でいること
今年のはじめ、高橋さんから「はまださんの今年のテーマは「ご機嫌」」と掲げられました。
ご機嫌、ごきげん、上機嫌。いろんな表記がありますが、ここでは「ごきげん」とします。
このごきげんの効用は本当に馬鹿にできず、喜多川泰著『運転者 未来を変える過去からの使者』では、
というフレーズが幾度となく出てきます。
運がいい人はごきげんであり、運を適切に掴んでいく。そんな話。
当たり前かもしれないが、難しい。とりあえず、むっとした時や忙しくてゆとりがなくなった時は「ごきげん🤗」とつぶやくの大事です。
この本は運の転機に導く謎のタクシーと、ネガティブシンカーの主人公との対話劇です。ごきげんでいることがなぜ大事なのか、納得感のある小説でした。
そして、ようやくバス停に辿り着いた
12月、4か月に一度の評価フィードバックがやってきました。
そこでのコメントを最後に紹介して、このnoteは締めようと思います。
ちょっと嬉しかったです。そして、バスに再び乗る機会もいただけました。
1年半、正直ずっと辛かったですが、もがいて、ごきげん🤗を意識して、そしてちゃんと評価される成果も出せたことは一つの成功体験になったなと思います。
これからも驕らず謙虚に、グイグイと成果を出していきます。よろしくお願いします🙏
最後の最後:Acompanyの宣伝
最後に、弊社Acompanyの紹介です。
Acompanyは、「すべてのビジネスを、プライバシーリスクから解放」することを目指し、企業のプライバシーDXを推進しているスタートアップです。
データの暗号化だったり、秘密計算だったり、プライバシーテック協会の事務局だったり、なんかとっつきにくいけれどすごそうなことをしている会社です(広報、言語化サボるな)。
少しでもAcompanyのことが気になった方はぜひ、コーポレートサイトへ足を踏み入れてみてください▼
また、YOUTRUSTでカジュアル面談を開放しております▼
なんでもウェルカムですので、お気軽にエントリください。
ではでは🖐️