本の並び

サッカーコーナーにない『隠れサッカー本』をさがそう!

ずっと見られている・・・。無数の目が僕に注がれている・・・。

左右を見渡しても背中、背中、背中。様々な肩幅を持つ無数の背中達が並んでいます。きっとそれらが並んでいる様が圧迫感を与え、あたかもずっと見られているように感じるのでしょう。ひと揺れした途端、その無数の背中が襲いかかってくるかもしれません。

慎重に、慎重に、歩みを進めて目的のものを探します。

「あった!あったぞ!」

思わず叫び声をあげます。

「見つけたぞ!これが隠れサッカー本だ!!!」

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どうも、ふらいくるです。冒頭の茶番にお付き合いいただきありがとうございます。

唐突ですが僕は読書とサッカーが大好きです。サッカーが好きで、読書が好き・・・・当然サッカーに関する本も探しては読み、探しては読む日々です。

好きが高じて昨年は「2018年サッカー本ベストイレブン」なる記事を書きました。ぜひご覧ください。

世の中には様々なサッカー本があります。そしてSNSや雑誌を通して多くの人が紹介しています。「サッカー本大賞」という賞もありますね。僕も同じように面白いサッカー本を紹介していきたいと思っています。

しかしそれと同じくらい僕は「サッカー×本」の組み合わせでやりたいことがあります。

それがこちらです。

「隠れサッカー本を探そう!!!」

・・・・急に言われてもなんだそれって話ですね。ごもっともです。

まずそもそもサッカー本ってなんだろうという話からはじめます。そこが分からないと隠れもなにもないですからね。

サッカー本とは何か?

サッカー本とはどんな本を指すのでしょうか。はっきりとした定義はありません。サッカーに関心のある方はなんとなく「この本はサッカー本ぽいな」と頭の中で判断しているのではないでしょうか。

とはいえこれから僕がやりたいことはサッカー本の枠から外れたサッカーの本を探そうというものです。そのためにはサッカー本についてある程度明確な基準がないと探しようがありません。

そこで僕は3つの基準のいずれかに当てはまるものをサッカー本と定義することにします。

(1)本屋のサッカーコーナーにある本

とあるサッカーの本を買うとします。もし本屋に行って買うのであればどの棚を探しますか?

まずはスポーツの本が固めて並べられている棚がないか探しましょう。見つかりましたか?その棚には仕切りや棚の上部に「サッカー」と表示されていませんか。そう、そのスペースです。そこにある本はサッカー本と断定していいでしょう。

探す棚はもう一つあります。スポーツ雑誌が置かれている棚です。そこにはサッカー雑誌やムック本、ときには単行本や文庫、新書が置かれています。ここに置いてある本もサッカー本と断定できるでしょう。

どちらの棚もサッカー以外のスポーツの本や雑誌が混ざっています。しかし「上達する!テニス入門」や「(五郎丸歩・著)」などと書かれたものをサッカー本だと思う人はいないはずです。そこは常識の範囲で判断してください。

(2)図書館で分類区分が「783.4」番台の本

どこか近くの図書館に行ってみてください。学生の方は学校の図書館でも構いません。どの本の背表紙にもラベルが貼られています。そのラベルをよく見ると「210.4」といった数字が印字されていますね。

この数字のことを日本十進分類法による分類区分といいます。本の細かいジャンルを数字で分類しているのです。サッカーにあたる分類区分が「783.4」番台です。この区分の本は紛れもなくサッカー本です。

また図書館によっては分類区分が小数点以下まで細かく分けられていないところもあります。その場合は「780」や「783」番台の本を探しましょう。サッカーの本がまぎれているはずです。

※図書館によっては、小説、文庫や新書には分類番号ではなくアルファベットが割り振られていることもあります。

ただし、この(1)(2)の基準だけでは抜けが出てしまう可能性があります。小説やマンガは代表例です。置かれている棚が違いますからね。

また、「サッカーの本がたくさんある棚で見つけたけどこれってサッカー本なのかな?」と判断に迷うことがあると思います。そんなときのために3つめの基準があります。

(3)Amazonで「サッカー」と検索してヒットする本

Amazonで「本」とカテゴリを絞り込み、「サッカー」と打ち込んで検索します。


色々な本が出てきますね。これらの本はサッカー本と判断します。これだと小説やマンガにもほぼ漏れがなくなります。

また「サッカー (本のタイトル)」で検索すると、その本がサッカー本なのかどうか調べることができます。

例えば「サッカー プロ野球死亡遊戯」と打ち込んでみましょう。

出てきませんね。つまり『プロ野球死亡遊戯』なる本はサッカー本ではないと判断することができるのです。

隠れサッカー本とは?

ここまでサッカー本を判断する基準について長々と説明してきました。ようやく本題に入れます。

僕が常々「サッカーが書かれている本はもっとたくさんあるのではないか???」と思っています。

例えばエッセイでサッカーを見に行った話がちょこっと書かれている本があるかもしれません。サッカーにゆかりのある人物がまったく違うジャンルの本に名前が登場することがあるかもしれません。

僕はそういった「一行でもサッカーについて書かれている本」を探したいのです。

そういった本を『隠れサッカー本』と呼びたいと思います。

「一行でも書かれていたら隠れサッカー本なんてむちゃくちゃだ」と思う人は多いでしょう。その通りかもしれません。

ですが僕はそんな本でもサッカーを考えるヒントになると思っています。

一般のサッカー本は当然サッカーに詳しい方、関心のある方、好きな方が著者であることがほとんどです。隠れサッカー本の著者は決してそんな方々だけではないでしょう。市井の人々はサッカーをどう見ているのか、どんな感想や視点を持つのか、僕を含めたサッカーを愛し、ある意味盲目的な人たちの頭を思いもつかない気づきがあるかもしれません。

また「サッカー×〇〇」というキーワードがあります。サッカーと何か違う分野をかけ合わせることでサッカーについて新たな知見や発展を生み出していこうという発想です。隠れサッカー本を探すことで思わぬ分野とサッカーとの組み合わせが見つかるかもしれません。

このように隠れサッカー本探しはサッカーに対する視野を大きく広げてくれると僕は思います。

なお隠れサッカー本と判断する明確な基準はありません。提唱した僕の中もぼんやりしています。これから探すうちにはっきりしていくかもしれません。

ただ、できることならゆるーく「これちょっとサッカー関係ありそうじゃない?隠れサッカー本でいいよね」ぐらいのノリで探していきたいです。視野を広げるわけですから頭も柔らかく考えていきたいですね。

この記事を書くのを機に「隠れサッカー本をさがそう」というマガジンを作りました。あ、ただ作っただけでもちろん無料です。

今後はマガジンで一冊ずつ隠れサッカー本を紹介していきます。いったいその本のどの部分がサッカーと関わりがあるのかをしっかり書いていきます。ただし純粋に本の紹介としても読めるような構成にするつもりです。

試しに具体例として一冊紹介するつもりでした。しかし想像していた以上に前置きが長くなってしまいました。そこで今後僕が紹介していくであろう隠れサッカー本をタイトルだけ予告として紹介します。

全共闘以後(外山恒一)
選んだ孤独はよい孤独(山内マリコ)
どくとるマンボウ青春期(北杜夫)
教養としてのプロレス(プチ鹿島)
巨人ファンはどこへ行ったか?(菊地高弘)

これから細々と紹介していけたらと思います。また隠れサッカー本はなかなか探すことが難しいです「こんな本あるよ」と教えていただけるとと非常に嬉しいです。よろしくお願いします。

おしまい

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