キャリアは「決断すること」より「決断を正解にする」プロセスこそ大事という話
自己紹介
モノづくり産業のポテンシャル解放をミッションに掲げるキャディでディレクターという仕事をしている佐野です。
端的に表現すると、理系→大手メーカー→スポーツベンチャー→製造ベンチャーというキャリアを辿っています。
高専を経て大学で物理学を学んだ後、2013年に新卒で任天堂へ入社しました。任天堂では調達部門に所属し、ゲーム機の部品調達や製造立ち上げに携わりました。学生時代から卓球に熱中してきたこともあり、30歳の節目で2018年に卓球スクールを運営するタクティブへ転職。3年間事業運営に携わってきました。今年の10月にキャディへ入社し、現在へ至ります。
キャディの会社紹介はこちらをご覧ください。
タクティブで過ごした3年間
3年前、好きなことを仕事にしようと決めて、任天堂を辞めて卓球スクールを運営するタクティブという会社に転職しました。まず、タクティブでどういう仕事をしていたのかを振り返ります。
タクティブは日本最大級の卓球スクールTACTIVEを運営している会社で、全国トップクラスの実績を持つコーチ陣が多数在籍し、全国で10以上の店舗を運営しています。
私は、タクティブ在籍時はレッスンコーチ以外の業務を担当していました。退職時点ではコーポレート部門のマネージャーを務めており、いわゆる裏方の仕事ほぼすべてに携わっていました。
裏方の仕事に徹していたこともあり、タクティブのWebページに顔と名前が出てこない唯一の社員だった私ですが、タクティブ入社に際して書いた転職noteが「好きなことを仕事にする」文脈に乗っかってバズる経験をしました。
このnoteをきっかけに、イベントへ登壇する機会をいただいたり、日経新聞で特集記事を書いてもらったり、FMラジオに出演させていただいたりなど、とても貴重な経験をさせていただきました。
当時書いたnoteはこちら(エモい)
一見、順風満帆な転職に見えていたと思いますが、実際にはうまくいかずに苦しんだ時期を経て現在に至っています。むしろ、うまくいかなかった期間の方が圧倒的に長かったと言えます。
結果を出せずに苦しんでいた自分ですが、新型コロナがひとつのターニングポイントになりました。1回目の緊急事態宣言が発出され、TACTIVEは全店舗休業を余儀なくされました。社長と自分以外は全員が休業しているという異常事態の日々を過ごす中で、自分がやりたい業務へのこだわりといった、些末な要素をすべて切り捨てる必要に迫られました。
腹をくくって組織への価値提供が最大になるように立ち回ることに専念した結果、個人のアウトプットの質が一段高まった実感を持てるようになりました。そこから自分の仕事へのスタンス、取り組み方が大きく変わったように思います。このあたりの学びもいつかnoteにまとめたいと思います。
タクティブでは佐藤さん、山下さん、駒井さんというキャラもスキルセットも全然違う(けど卓球の可能性を信じている)濃いリーダーたちを筆頭に、卓球が大好きな気持ちいいメンバーたちと仕事をすることができて、とても楽しく学び深い経験をすることができました。
なぜキャディへ入社するに至ったのか
コロナも落ち着き始めていよいよこれから、というタイミングで、正直転職は考えていませんでした。
ただ、タクティブへ入る時点で「オリンピックが終わるタイミングで一度キャリアを考え直す」ことは決めていて(なので本当は1年前のはずでしたが、当時はそんなことを考える余裕もありませんでした)、しっかり振り返りをしようと考えているタイミングではありました。
そんなタイミングで、縁あってキャディで働くことを考える機会をいただくことになりました。
キャディについては、任天堂時代にゲーム機の部品調達をしていたこともあり、創業当初の資金調達のニュースの頃からウォッチしていました。
調達×ベンチャーという組み合わせの会社は世の中に全くと言って良いほど存在せず、春先には友人と「調達×ベンチャーで伸びているキャディという会社があって、自分のキャリアにぴったりすぎる」と冗談っぽく話していたぐらいでした。
当時、このツイートに反応して代表の加藤にDMで協力を申し出たこともありました。当時少しだけ加藤とDMでやり取りしましたが、入社してからこのnoteを書くまで自分自身完全に忘れていました笑
とはいえ、正直タクティブも「さぁこれから!」というタイミングで、めちゃくちゃ悩みました。
めちゃくちゃ悩みましたが、元々心のなかで区切って考えると決めていたオリンピックのタイミングと、キャディへの入社を検討するタイミングが綺麗に重なったことは、キャリアの節目と捉える十分な理由になりました。
また、任天堂とタクティブでの経験を経ている自分だからこそ、キャディの事業に貢献できるというイメージを解像度高く持てたことも要因となりました。
そして何よりも、キャディに入るのであれば、これから伸び始める、まだまだ整っていない「今」のキャディで働くことは大きな価値があると考え、キャディへ入社することを決めました。
キャリアに対する考え方
長々と書いてきましたが、ここからが本稿で一番伝えたいことになります。
上述のように、大企業からベンチャーへ転職して七転び八起きしたことから学んだことがあります。
大企業からベンチャーのように、環境が大きく変化(転職)すると、大なり小なり必ず苦労することになります。
隣の芝生は青く見えるもので、苦労すると頭では分かっていても、実際に身に沁みて苦労すると予想以上にツラいものです。
私の場合、苦労しながらも幸いベンチャーという環境に適応することができましたが、適応できない人がいることもまた事実です。
現実は厳しく、不確実性に満ちていて、実際にやってみるまで何が正解かも分かりません。挑戦すると決断してみても、実際にこの決断は正しかったのだろうかと思い悩むこともしょっちゅうです。
それでも尚、挑戦するか迷っている人がいたら、私はキャリアにおいて挑戦する機会を自ら設けることは計り知れない価値があると伝えたいです。
挑戦することに思い悩んでいる人、決断しきれない人、そういった人に求められるスタンスは、厳しい現実に正面から向き合いつつ、不確実性が存在する中で「決断すること」と「決断を正解にするまでやり切ること」ではないでしょうか。
ここで強調したいことは、決断を正解にするまでやり切ること=結果を出すことではなくても良い、ということです。もちろん、決断して挑戦する以上、結果を出そうと全力を尽くすことが求められます。ビジネスであれば尚更、徹底的に結果にこだわるべきであり、他者からも実績で評価されて然るべきです。
しかし、それでも尚、結果として何も実績を残せなかったとしても、結果を出そうと全力を尽くしたこと、自分でやり切ったと思えるようなキャリアを歩むこと、そのプロセス自体に価値があるのではないでしょうか。
世の中にはこういった決断を易々と下してしまう超人もいます。しかし、様々な事情から簡単には決断できない人もいると思います。散々思い悩み続けている人もいると思います。むしろ、そういった人が世の大半を占めます。だけど、だからこそ、そういった普通の人が挑戦するからこそ提供できる価値があるように思います。
明治の思想家、内村鑑三は次のように書いています。
キャディに入社して日々感じていることがあります。それは、仕事に対して何らかの美学・哲学を持っている人、勇ましく高尚なる生涯・真面目なる生涯を体現している、体現しようとしている人が集まっている会社である、ということです。
キャディには様々な業界(メーカー、コンサル、SIer、ITベンチャー、官僚、スポーツ、美容師(!?)、料理人(!?)、etc.)から、その道の第一線で活躍していた人から新卒まで、多様なバックグラウンドを持った人が集まっています。そして、バックグラウンドは様々ですが、近しい価値観を持つ人が集まっているように感じています。
同じ価値観を持つ人たちが集結して、各々ができる価値貢献にフォーカスして日々の仕事に取り組んでいると感じています。当然ベンチャーですから、ハードワーク、ハードシングスの連続です。それでも尚、多様な人たちが一丸になって課題解決に取り組めているのは、各々が根底に持つ価値観を共有できていることが非常に大きいように思います。
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キャディはこのような価値観を持ってキャリアを歩める環境ですが、お察しの通り絶賛採用活動中です。
このnoteに共感をしてくださる方がおられましたら、ぜひ一度お話してみませんか?
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終わりに
前回の転職で卓球業界へ勇んで足を踏み入れたことで、様々な出会いと経験を得ることができました。卓球業界は熱い想いを抱いている人が多く、これからもぜひ繋がり続けたい人たちばかりです。
キャディに入ってまだ2ヶ月ですが、任天堂で学んだこと以上に、タクティブで学んだ経験が活きています。タクティブにはそんな経験が積める環境があります。卓球業界への転職を考えている方は、ぜひタクティブの門戸を叩いてみてください。
私自身、タクティブを卒業してキャディへ入社すると決断した以上、この決断を正解にするまでやり切ることに全力を尽くします。
最後になりましたが、前回の転職に続いて私のわがままを聞き入れてくれた妻と、いつも元気を与えてくれる2歳の娘に、心からの感謝を伝えたいと思います。将来、娘に対して胸を張って、勇ましく高尚なる生涯を歩んだと言えるよう日々を過ごしたいと思います。
佐野という人間とお付き合いいただいたみなさん、これからも末永くお付き合いいただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。