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資本主義というパイの奪い合い

現在の日本及び世界の大多数の国が採用している
経済の仕組みが資本主義です。
誰もが社会の教科書で聞いた事があると思います。

自由競争を原則として、利益を追求した
経済活動を行うと、社会全体の利益も増大していく。

という凄くシンプルな経済活動のことを言います。

それは、下記のような書籍で書かれているのですが、
アダム・スミス「国富論」
カール・マルクス「資本論」
ケインズ「雇用・利子および貨幣の一般理論」
フリードマン「資本主義と自由」
トマ・ピケティ「21世紀の資本」

それぞれ関西弁で説明すると、
アダムスミス:自由にしといたら市場のパイでかなるで
マルクス:放置したら格差大きなるで、資本家は儲けてばっかや
ケインズ:政府介入させたら景気良くなるんちゃうん
フリードマン:経済は自己責任や、政府は関わり過ぎたらあかん
ピケティ:r>gや、どやさ!

日本のような低成長で成熟した社会において、
自由競争をしていたら、単にパイの奪い合いに
なると考えています。

強者がより強者に、
富める者がより富める者になる社会だと考えています。
難しく言うと、資本家と労働者の格差は広がるという事です。

だからこそ、新市場を狙おうとするのですが、
ニッチを攻めなければ既に市場が出来ていたり、
新市場のパイ自体が小さかったり、そもそも
奪い合うだけのパイが足りなかったりします。

また、経済は持続的成長が求められ、
それが非連続的であろうと、なかろうと、
利益の創出が企業の存続条件となっています。

例として、昨今においては、スタートアップへの
投資が注目されていたりするのですが、これも
富める者がより富む為の策だと考えています。

それは持続的な成長を維持する為に、
自分達が参入できない、ノウハウがない事業に対して、
投資をする事で、リスクの分散を行う、ないし
成長市場に間接的に参入することを意味しています。

特に、スタートアップは多くは投資回収が難しいのですが、
一部が爆発的成長を起こせば、一気に回収が可能となります。

投資を受ける側としても、エクイティファイナンスなどの場合、
返済期限のない資金調達となり、一株価値が薄まったとしても
非常に分かり易い価値があると言えます。
つまり、資本を手に入れる訳ですから、富める側に立てます。

投資をする側、受ける側、両者側にとって、メリットが多いのが
スタートアップ投資と言えるのかもしれませんね。

まぁスタートアップは大資本に真似をされたり、
市場ごと奪われる可能性も高いので、株式が
紙切れになるというリスクも当然あるのですが。

私は、この世界標準と言える資本経済が
99%は1%に支配されるという
現在の階級社会を構成しているのではと考えています。
それは、そもそもパイを奪い合わなければならない
という原則から発生しているのではないかと考えています。

では、パイの奪い合いという
消耗戦からどう抜け出すのかと考えると、
国レベルで言えば、
ピケティの言う世界的な累進課税による資本税の導入
企業レベルで言えば、
株式価値の継続的な成長をしない、余剰利益の分配を行わない
個人レベルで言えば、
みんなカネカネ言わない、自給自足する
と言った夢物語に尽きる訳です。
おそらく生きている間にこの制度から逃げる事は出来ません。

なぜ、このような記事を書いたのかというと、
皆さん、当たり前のように
様々な生き方、働き方をしていると思うのですが、
「私達は搾取されるルールの元で生きている」事に改めて
気付いて欲しい、ないし、「社会の当たり前と感じている
ルールには矛盾が孕んでいる」また、「ルールを決めている
のは大多数の人であり、強者である事に気付いて欲しい」、
そもそも「ルールに疑問を持って欲しい」という思いです。

私自身が、お金に左右される人生だったからこそ、
社会の矛盾を知るのと知らないのでは大きな違いがあって、
ルールをどう活かすかという目線が生まれると考えています。
必ずしも富める人になる必要はありませんが、
心は豊かであって欲しいなと文章を書いて改めて感じました。

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