NHK交響楽団首席トランペット奏者長谷川智之さん、待望のソロ・デビュー!
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NHK交響楽団首席トランペット奏者、ソリストとして活躍する長谷川智之さんの待望のデビューアルバムがリリースされました。
トランペットの定番レパートリーであるオネゲルやエネスク、高い技術を要求されるビッチュやベーメ、そして独特の色彩感が美しい珍しいヴァイオリンとの三重奏曲。定番から珍しい曲まで非常に中身の濃いアルバムとなっています。
ソロアルバムのリリースにあたり、長谷川さんにお話を伺いました。
───ソロアルバムを録音することになったきっかけをお教えください。
以前よりそろそろ自分の今の音を残しておきたいな、という気持ちはあったのですが、昨年のコロナ禍の初めに演奏の機会が無くなり自分の時間が出来たことで、コンセプトやレパートリーが急速に具体化されてきたという感じです。初めてのソロアルバムということで、オーソドックスなものを録りたいというのと、自分らしさを出せるものを選びました。
───収録曲の中で、思い入れのある作品、おすすめの作品をお教えください。
イウェイゼンのトランペット、ヴァイオリンとピアノのためのトリオですかね。とても美しく素晴らしい作品ですが、今回、長年の友人でもあり尊敬する2人の共演者、ピアノの佐野隆哉くんと近藤薫くんとのアンサンブルを是非お聴き頂ければと思います。ちなみに僕達3人は大学の同級生なんです。
───好きなトランペット奏者、またその奏者の思い出などありましたらお教えください。
2人いるのですが、マティアス・ヘフスとフィリップ・スミスです。前者はフレージングやスタイルなど、アプローチが素晴らしく、今なお進化し続けているその姿に影響を受けています。後者はそのサウンドが放つインスピレーションに圧倒的な魅力を感じています。彼と同じ楽器を使用しているので、音を作る時に影響を受けております。
───普段、ケースから楽器を出して必ず最初にやること(ルーティン)はありますか? また普段使用しているエチュードなどありましたらお教えください。
軽いストレッチ、呼吸の確認を必ずしてから楽器を吹き始める、というくらいですかね?
ウォームアップのルーティンも決まっていて、その日の状態をみながら時間のかけ方を微調整しています。エチュードはアーバンは常に中心にあり、その他様々なものに出来るだけバランス良く取り組むようにしています。
───今まで演奏した曲で、大変だった曲、またやりたい曲がありましたらお教えください。
大変だった記憶が蘇るのは、数年前にN響で演奏した、ハンス・ロットの交響曲はかなり大変でした…1時間位の作品ですが、ほとんど吹きっぱなしで、Tuttiの強奏の直後にピアニシモのソロ、というのが何度も繰り返されるハードなものでしたが、作品自体はとても素晴らしい曲でした。
───このアルバムをお聴きになる方へのメッセージをお願いいたします。
僕なりにイメージする、トランペットの持つ魅力を出来るだけ自然に表現することを心がけました。沢山の方々にお楽しみ頂けますように!
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