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記事一覧

どこか胡散臭い印象があるものの…『東洋医学はなぜ効くのか』を読む

国内有数の薬品メーカー「ツムラ」が製造販売する漢方薬の供給量が、ここ20年で約3倍にまで伸…

なかた
4か月前
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アルコール依存に悩む俺が『習慣と脳の科学 どうしても変えられないのはどうしてか』…

アルコール依存症と医者に診断されて10年弱が経つ。が、直接的な健康被害は今のところほとんど…

なかた
9か月前
5

作家、Aマッソ・加納愛子に“可能性”はあるのか?

 いまや、出版社・書店が主導するどんなブックフェアよりも、「読書好き芸人」での紹介が売り…

なかた
3年前
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『伊藤野枝集』「乞食の名誉」がとてもよかったとのこと

年始に放送されていたNHK『100分deフェミニズム』を見ていて、「あ、俺、そういえば伊藤野枝っ…

なかた
1年前
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『AIと白人至上主義 人工知能をめぐるイデオロギー』を読む(本文無料)

ChatGPTの流行方々でChatGPTの話題が活発に交わされている。 レガシーがバキバキに残る出版社…

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なかた
1年前
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『おにぎりの文化史』を読む

お弁当について書かれたnoteが話題になっていた。 「お弁当」が「母親」の中身を作り、女性抑…

なかた
1年前
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アルコール依存症の遺伝を恐れる俺が『教育は遺伝に勝てるか』を読む

世の中にはいろんな人間がいる。 酒に強い人間もいれば、弱い人間もいる。身体能力の高い人間もいれば、低い人間もいる。頭の良い人間もいれば、悪い人間もいる。 そして、これらは遺伝をもって語られることが多い。 しかし、俺の周りを見わたすと、両親が酒を飲めないのに酒豪の友人もいれば、親がプロ野球選手なのに運動音痴だった友人もいるし、大学教授の親を持つのにBFの大学へ通った友人もいる。 いやはや、はたして、実際のところ遺伝はどこまで人生に影響を与えているのか。 ……と、遺伝の

『自称詞〈僕〉の歴史』を読む

公開されているオープンデータの中から、著者の主張に合致するものだけを意図的に引用してまと…

なかた
1年前
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『「スーパーマリオブラザーズ」の音楽革命』を読む

“スーパーマリオブラザーズの音楽”を頭の中で想像する。 タラッタ、タラッター♪ ほとんど…

なかた
1年前
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今年ベスト級のノンフィクション『海賊たちは黄金を目指す: 日誌から見る海賊たちのリ…

知らない世界を覗き見られることがノンフィクションというジャンルの基本的な良さである。した…

なかた
1年前
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『現代思想9月号「スピリチュアリティの現在」』より「奇跡を実験する/小俣ラポー日…

お笑い芸人「さらば青春の光」のコントに「パワースポット」というネタがある。長年パワースポ…

なかた
1年前
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危うい精神科医のマニアックな私的調査『死は予知できるか 1960年代のサイキック研究…

未来を予知したいと考えたことはあるだろうか。俺にはある。主に競馬予想において、である。 …

なかた
1年前
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『調査されるという迷惑 フィールドに出る前に読んでおく本』を読む

地域に滞在し、地元の人々と交流しながら、その地の魅力を外からの視点で再発見して発信する。…

なかた
11か月前
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強制引退の瀬戸際にある競艇選手の悲哀よ…『レーサーの家』を読む

16歳でデビューする選手から70歳を超えても現役で走り続けるレーサーまで、幅広い年代が鎬を削る競艇界。そんな勝負の世界には「1600人枠」という制度があるという。 レーサーの質を保つ、そして、各レーサーへの斡旋数を確保する目的で制定されたルールで、成績が振るわない選手は以下の条件で「クビ」を宣告されるのだ。 よくいえば新陳代謝を促す、悪くいえば力無き老ぼれを除外するためのルールともいえる。 これがどれだけ困難なものなのか……というと、そこまで厳しい条件とはいえない。例え