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ドイツ 「調べない」という選択肢

2021年12月31日の23時までは起きていたのに、その後、目を覚ますと00時10分。
花火の音を聴きながら、スマホで時間をチェックして、あ、年明けてる、と思いまた目を閉じました。
年越しのカウントダウンに大騒ぎしなくなった自分に驚きつつ、そんな自分もまあ私らしいか、とドイツでの年越しはなんともあっけなく終わりました。

年越しよりもクリスマスの方が盛大イベントらしいドイツでの”お正月”はいつもの休日と変わらず、新年を迎えた感もあまりありませんでした(笑)

インスタグラムで「○○納め」と日本にいる友人たちがアップしている中で、私は特に何も納めることはなく新年を迎えました。
日本にいた頃は、年末はその年の振り返りや反省をして、新年の抱負を考えてメモをしていましたが2021年はそれもせず。
新年の抱負もいつも書いて満足して終わっていたので、結局は同じなんですが(笑)

それでも日本のお正月の雰囲気は改めて好きだな〜と家族とビデオ電話をしながら思いました。
何より「お節」って美しいなと。あとは新年のお参りに神社に行くとか、おみくじを引くとか、こういう日本文化の良さ(魅力)って、日本を離れてみないと本当の良さが見えない気がするな〜と思います。

そんなこんなでクリスマスは大盛り上がりのドイツでしたが、なんと先日の話にも出てきた友人の赤ちゃんが24日のクリスマスイブに無事に生まれました!

↓先日の話とはこちら

予定日通りに生まれてきた赤ちゃんに新年早々、会うことができました。
新生児を間近で見るのは甥っ子と姪っ子ぶりで、こんなに小さいのかと驚きつつ、感動。
出産の痛みって鼻の穴からスイカが出てくるような痛みなんだよ、とずーっと昔に誰かがふざけながら言っていたのを覚えているんですが私には想像もできない経験だなと。世の中のお母さんたちってすごい。と同時に、生まれてきた赤ちゃんもすごい!と生命の神秘さに感動しながら、赤ちゃんが眠る姿をずっと見つめていました。

出産を終えて、子育てという新たな人生の章に突入する友人と子育てについて話しているときに、私の彼が「きっとバカな質問で驚くと思うけど、”子育て”(の方法を)をどうして知っているの?」と彼らに疑問を投げかけました。



「調べない」「本を読まない」という選択肢

日本にいた頃、私の姉や妊娠した友人を見ながら、妊娠したら出産する前にも何度も病院に通って、”子育て”について勉強をしているのを見かけていました。
だからきっと彼らもそうやって本を読んだり、勉強をして”子育て”を知っていくんだろうなと予想していたら、

「姪っ子や甥っ子のお世話をしていたから知ってるよ」

と友人(女性)が答えました。

友人(男性)も、

「本を読むことは絶対にしないよ」

と言うのです。

調べたり、本を読むと、その考え方に捕らわれて、”子育て”の本当に大切なことがわからなくなると話す彼らの話を聞きながら、なんだか納得してしまった自分がいたのです。


”子育て”に限らず、本で得た情報やインターネットで調べた情報は確かに役立つものもあるけれど、それが全員に当てはまるかと言うとそうではない。

確かに情報は知っているに越したことはないし、今の時代、情報リテラシーという言葉が話題に上がり、個人、または企業がどれだけの情報を持っているかが重要視されることもある。
それでも、人間の脳と心は情報過多になりすぎるとその情報を処理しきれなくなると思う。
とくに、数十年前とは違い、日々、毎分毎秒、様々な情報が簡単にスマホで得られるようになった私たちには、「調べない」という選択肢がもしかしたら私たちのストレスを減らす方法になるのかもしれない

海外旅行に行くときだって、行き先の国の治安などの情報を調べるあまり、ネガティブな情報ばかりが頭に残れば、旅行も楽しめなくなるかもしれない。
ましてや”子育て”ともなれば、ひとりひとりの成長の速度があり、個性があり、本やインターネットで正解がわかるわけもない。

役立つ情報もプラスにのみ働けばいいけれど、その情報がプレッシャーになったり、ストレスになるネガティブなものであれば切り落とす必要がある。
調べる方法があるのなら、ついスマホで検索してしまうけれど、その指を止めることでストレスになる原因をなくせるかもしれない。


日本では「みんなと一緒」が尊重され、周りと一緒でないといけない、そうであるべきという考え方が一般的だけど、ドイツでは”子育て”も自由でいいんだなと感じさせられた瞬間でした。

あえて「調べない」という選択を選ぶのもありなのかもしれない。

(注:記事に書いている友人について。子育てについての正しい知識は必要だと理解している友人ですのでご安心ください)

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なばほ @ドイツ語を話せない私がドイツで暮らす
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