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観光立国…?いやそれは売国政策です!
「日本人1人が一生のうちに消費するマネーより、外国人観光客7~8人が日本で落とすマネーの方が多い。だから外国人にどんどん観光して消費してもらおう。」
何処かで耳にした話です。
様々な捉え方があるとは思いますが、この考え方はいろいろ問題があると私は思います。
今回は上記の「観光立国の考え方」に対し、私が感じたことを書き連ねていきます。
1⃣観光客優遇?棄民政策ですか?
「日本人1人が一生のうちに消費するマネーより、外国人観光客7~8人が日本で落とすマネーの方が多い。だから外国人にどんどん観光して消費してもらおう。」
このロジック、経済的弱者を見捨てるものと受け取れられるのは、私だけでしょうか?
・・・日本人1人の消費より、外国人観光客の消費の方が大事だ・・・
・・・日本人は経済回してくれない・・・
だから観光立国という政策に走るのでしょうか?
もしそうだとしたら、きわめて愚か。
政府自らの責任を棚に上げて、国民の消費の消極性を語るな!
格差を是正し税を有効活用し、経済的不安を取り除いてやれば、消費は自ずと高まります。
誰だって、美味しいものを食べたい、観光旅行したい、スポーツしたい、人生を充実させたい。
政府の不作為そっちのけで、垂れ流される観光立国のロジックを聞いて、憤りを覚えました。
2⃣円安は外国にとって有利?日本にとっては?
アベノミクスによって円安誘導がなされた、とよく耳にします。
アベノミクスによる円安誘導、これについては賛否両論あります。
往々にしてみられる傾向として、円安誘導賛成派の主張は部分的・抽象的であり、円安誘導反対派の主張は多角的・具体的です。
以下に、賛成派・反対派の記事を順に載せておきます。
私が思うに、円安状態は日本にとって、総合的に見て不利です。
株高・利益増幅、経費圧縮は円安に振れば当然起こります。
それを円安誘導の成果というのは、ただのインチキです。
むしろ、産業の空洞化・人材の流出・企業買収リスク・輸入原材料値上げ等々…マイナスばかりではないでしょうか?
この問題は、国民各々が徹底して議論して検証すべきものだと思います。
「難しい、分からない」からと言って、無関心になってしまっては、悪徳政治家の思う壷です。
騙されっぱなしはもう止めましょう。
3⃣SDGsは?忘れ去られた地球環境
「外国人にどんどん来てもらってどんどん消費してもらい、マネーを落としてもらおう」なんてことは、SDGsに逆行する愚かな考え方です。
観光客なしでは成り立たない社会なんてとても情けなく、政府の怠慢と言わざるを得ません。
そもそも大量生産・大量消費は、もう時代遅れです。
「人々・企業がお金を使えば、景気が良くなる。」
「景気が良くなれば経済成長する。」
「だからお金を使え、頻繁に物を買い替えろ、バンバン消費しろ、財布の紐を緩めろ。」
……未だに高度経済成長期のパラダイムですか?
今だけ、今の世代・次の世代だけ生きられたらいいのですか?
次の次の世代以降へは、住めない地球を残すつもりですか?
現代社会を席巻する、金儲け絶対主義(=資本主義の悪しき側面)から脱する事。
これこそがSDGsであり、人類の最大の課題だと思います。
4⃣どうしたらいいの…?
ある人物が、今の日本の経済政策を「川の流れ」に例えました。
人々にお金を行き渡らせるために、「治水工事」を行い、「流れ」を作り、行き渡らせる。
「治水工事」が政策、その「流れ」が公共工事だとか何だとか…
もっともらしい様ですが、私から言わせてもらえば、その「治水工事」は極めて乱暴で、「流れ」は極めて部分的です。
大雑把な「治水工事」を行い、「流れ」(=利権)を造り、あとは放置。
そんな今の日本のやり方では、一部のグループにおいてのみ循環するだけで、末端まで行き渡りません。
江戸時代の治水工事と比べてみて下さい。
とても緻密に計算されており、上・下水道は江戸の町中に完備されていました。
政策と言うのなら、江戸の「治水工事」の様に、末端まで行き渡らせる様にすべきです。
以下に、私が考えた「治水工事」を掲載します。
5⃣終わりに
観光立国では、国家における真の成長は望めません。
円安は、日本にとってはマイナスだと思います。
また、大雑把な「治水工事」で川の流量を増やしたり「流れ」を造ったりしても、決まった所を空回りするだけであったり、環境破壊を招いたりしますが、日本の経済対策はまさに、大雑把な「治水工事」となってしまっています。
地球環境も人類も守り存続させるには、江戸の町の治水事業のような制度・体制への移行が必要だと感じました。