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『答えより問いを探して』に、ずっきゅんしました。

2025年の2冊目は
「答えより問いを探して」高橋源一郎 著

いかにもわたしが好きそうなタイトル。

この本との出会いも、
図書館での偶然。

思えば、今まで読んだ本は、
自分で「これは!」と思うものより
誰かからのオススメが多かった気がします。
もちろん、
本のレビューを読んだときは「これは!」
とは思うのだけど、
実際に読むとそうでもなかったり、
ひどい時には全部読めない
なんてこともたくさんありました。

それはきっと、そのレビューにかかった
他人のフィルターに気づかなかったから
なのかもしれません。

一方で、
図書館での本との出会いは、
「なんとなく」おもしろそうだと
自分の直感が教えてくれる。
レビューを読んで感じるのとは、
思考と感情くらい違う感覚だと思います。

わたしは、
「なんとなく」感じることは、
自分にとって
だいぶ必要なことなんじゃないかと
思うことが多いです。

さて。
この本。
直感が言った通り、おもしろかった。
どうおもしろかったのか、というと、
自分の価値観をおさらいできたから、
という説明になるかなぁ。

この本が伝えているのは
「自分の頭で考える」
ということで、
そこには
「正解」という概念はいらないのだと
そもそも正解などないのだと
伝えているように、
わたしには思えました。

何かを考える時、決めるときの基準は、
自分でしかなくて、
「自分だったら…」
と考えられるためには、
自己との対話が不可欠で、
さらに学び続けて進み続けることが必要で、
それは、結構大変なことだと思うのです。

それでも、
わたしの価値観は、
社会やマジョリティの基準に
巻き取られてしまう前に
「わたしだったら」という、
ひょっとしたら
言葉にはならないかもしれない思いを
無視したくないなぁと語ります。
モヤっとしたまま、
それを引きずりながら進んでいくのも
いいんじゃないかな!
と思えるのです。

この本を読んでいると、
自分自身が価値観の押し付けを
無意識にでもしているだろうことに気づくし、
一方で、
自分とは相容れなかったとしても、
その人から出てきた純粋な思いに対しては、
誠実に受け止めたい
という思いを持っていることにも気づきます。

自分の思いを表現するには
ときには「嫌われる勇気」も必要だな
と思ったりもします。

そして、
やっぱりわたしは、
「考える」ことを考えることが
楽しいなぁと思うのでした。

こんな先生の授業、
受けてみたかったなぁ…

最後に載っていたお手紙。
ご本人がどんな気持ちで文字を書いたか
思いを馳せたら泣けてしまいました。
これを知れただけでも、
読んだ価値を感じました。


この感想も、
わたしというフィルターがかかっています。
でも、感想文なんてそんなもんですよね。

今年は、
読書が楽しくなりそうで嬉しいです。

yuko

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