【環境文学】雪原の樹木
雪原を歩くと
ひとつの樹木に出会った
その太い樹木に刻まれた
その文字は
誰かが訪れた日付け
思い出のために
刻まれたのだろう
2011.8.13
私にとってもあの日の夏
この森にどんな思い出が
あったのだろう
消えないその思い出
古いその文字は
何も語ることはないけど
私はその思い出に
ただ手を添えるだけ
誰も傷つけないために
思い出は残さない
足跡も残さない
生きた証も残さない
静かに生きてく
ゆっくり呼吸をして
また歩き始める
道のない雪原
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