二月の初めに美味しいうどんの食べ方の紹介をします！

　前月は思うところがあってうどんの美味しい食べ方の紹介をしませんでした。その思うところってなんだと問われたらもう正直にこう答えるしかありません。それはうどんの美味しい食べ方の記事の人気の低下とそれに伴う日本の経済力と世界情勢の悪化のせいです。

　私はこれまでうどん平和大使としてこの世界の経済と平和のために懸命にうどんの美味しい食べ方の宣伝をしてまいりました。それが世界にとってより良きことであると強い使命感を持ってやってきました。私は忘れません。北京やソウルと、それにピョンヤンでそれぞれの街に住む人たちが私が教えたうどんの美味しい食べ方に感動してこのうどんに共通のルーツを持つ我々はこのうどんのように太い絆を結ぼうと言ってくれたことを。私は忘れません。アメリカやヨーロッパの人たちが私が教えたうどんの美味しい食べ方に感動して今のヨーロッパとアジアを繋ぐのはシルクロードじゃなくてうどんだと言ってくれたことを。ああ！そしてロシア、インド、中東、オセアニア、南アメリカ、アフリカの人たち。みんな今度あなたの紹介してくれた美味しいうどんを食べにジャパンに行くよと言ってくれた。私はうどんの平和大使として世界中を回って世界平和に貢献してきました。だけどその希望は今年になってすぐに裏切られたのです。みんなうどんの賞味期限が切れたかのように一斉にうどんの絆を忘れてエゴを剥き出しにして平和を乱すような事をし始めたのです。

　この世界の惨状に私は絶望してもうバカにどんなに美味しいうどんの食べ方を紹介しても無駄。一人で美味しいうどんを食べて気持ちよくなっていた方がマシ。そうやけになってお前らなんかにうどんの美味しい食べ方の紹介なんかしてやるかと美味しいうどんを独り占めにして不貞寝しながらこの液晶画面にデコピンなんかしていたのです。

　だけど、ある夜に不貞寝なんかしても世界は変わらない。お前がうどんの美味しい食べ方を紹介しなかったら世界が終わってしまうと夢で神様に頭を叩かれたんです。目覚めた私は自分の果てしなき愚かさに反省しました。お前はうどんで世界を救う勇者だっただろと自分を叱咤しました。そして私は自分に誓いました。もう何があってもうどんの紹介はやめない。これからもずっとうどんの美味しい食べ方の紹介は続けているいくと。

　というわけで早速うどんの美味しい食べ方の紹介を始めます。まず、はなまるうどんに行ったらかけうどんを注文して下さい。それで店員さんからかけうどんが入ったどんぶりの乗ったトレーを受け取ったらすぐに薬味コーナーに行きましょう。そこにはうどんに世界平和をもたらす三種の神器である天かすと生姜と醤油があります。その中からまずは天かすを取り出してかけうどんの上に成層圏を突き抜けるほど山盛りにかけましょう。天かすはその名の通り天国の滓ですから非常にありがたいものなのです。そしたら次は生姜です。生姜は大さじ一杯琥珀のように煌めくように丸く掬いましょう。生姜は摺物の宝石と呼ばれ古代から貴族などが食していました。そして最後に醤油を五回まわしでかけましょう。醤油には古代の中国に五回画蛇点睛という故事があります。うどんに醤油を五回まわしたら醤油が黒蛇になってそのままうどんを食べて逃げてしまったというめでたい話です。それが全て終わったら美味しいうどんの出来上がりです。

　このうどんは天かす生姜醤油全部入りうどんと呼ばれ、世界最高峰の料理と讃えられますが、しかし勿論それだけでなく、世界平和のために必須のアイテムでもあるわけです。その天かすに導かれたうどんは新しき世界平和をAIよりも完璧に構築し、生姜はそのビリリとした刺激で世界平和の精度を高めます。そして醤油は世界平和を実現させる動力となるのです。

　世界終末時計では世界の終わりまであと一秒と表示されています。しかし天かす生姜醤油全部入りうどんはその寿命を一万京の彼方まで引き延ばす事ができるのです。さぁ、時間はないぞ！今すぐ天かす生姜醤油全部入りうどんを食べるんだ！

　というわけで、今回のうどんの美味しい食べ方の紹介は終わりです。次回はまた来月。ちゃお！