否定から入らない！

「バラ味のアイス、おいしいよ！」
って夫がすすめてきた。

「げ〜、イヤだ！」
っていうのが
私の正直なリアクションだった。

バラのアイスなんて
食べたコトないから
食わず嫌いなんだけど
何となくイヤな感じがしたのよ。

写真撮るの忘れてたから
LAにあるショップのを借りたよ。（引用）
左がバラ味、右はラベンダー味。
ホントにバラの形で眼で食べるって感じ。

とりあえず
「私は花を食べるのは
嫌いだから！」っていう
もっともらしい言い訳をして
食べるのを拒否したわ〜。

でもね〜
25年以上つるんでる夫だもん
それがウソだって
すぐにバレちゃった。

だって私、
ブロッコリーもカリフラワーも
花だけど大好きだし

刺身についてくる
たんぽぽみたいな
食べなくていいヤツでさえ
食べちゃうし

菊の花のお茶とか
ジャズミンティーとかも
ガンガン飲むから

「あんたは絶対
花食べるのスキなはず！」
って言われちゃったわ〜。

う〜ん、夫は
てごわいヤツなのよ。

＊＊＊

考えてみるとさ〜
「アレって、ちょっとイヤかも〜」とか
「アノ人って、ちょっと苦手」とかが
私の口癖かもしれない。

何でもまず
否定から入るし
それが無意識の習慣になってる
って気づいたわ。

思い込みが強いし
頑固で自分の考えを曲げないから
1度否定したコトを変えるのは
至難の業。

こないだ柔軟力が大切だって
力入れて偉そうに語ってたけど
それが1番必要なのは
私なんだよね〜。

「どんな人であれ
その人のことを
深く知ることができたら
愛を感じずにはいられなくなる！」

みたいなコトを
そういえば
ミスター・ロジャーズが
言ってたっけ。

ミスター・ロジャーズは
アメリカの教育番組で
有名だった伝説の人だよ。

2003年に亡くなっちゃたんだけど
今でも彼の番組がアニメ化されたり
彼の言葉が引用されたり
アメリカ社会に
深く影響を残している人なの。

彼がホスト役をしてた
「ミスター・ロジャーズのご近所」
っていう番組は
33年間も続いた長者番組だった。

教育番組って言っても
アルファベットとかの知識を
つけさせるようなのじゃなくて

子どもの心を育てるコトを目指した
全然違う路線のモノだった。

「死」とか「離婚」とか「いじめ」とか
シリアスでディーブなトピックも
話題にしてたわ〜。

静かに優しい口調で
歌を歌ったり
人形たちと語り合うっていう
エンタメのカケラもない
スローで地味な番組だったの。

だからさ〜
ウチの子ども達なんか
ミスター・ロジャーズはスルーして
もっとうるさくて楽しそうな番組を
選んで観てたわ〜。

今、思い出したけど
実は私が率先して
テレビのチャンネル
変えてたんだった。

ごめんよ〜、ミスター・ロジャーズ。

時代遅れだって
バカにされたコトもあったけど
ミスター・ロジャーズは
「子どものため」っていうスタンスを
決して変えなかった。

日本で言うと
ミスター・ロジャーズって
32年も生放送で番組を続けた
タモリさんとか
80歳でもクラハに登場してる
欽ちゃんみたいな存在だと思う。

第一線を長く続けた
人々の言葉には
重みがあるよね。

＊＊＊

私ってピッパッて直感で
すぐさま色々決めて
行動に移すのが得意なのよ。

でもさ〜
それって同時に
先入観が強くて
わかっていないモノや人のコトを
勝手に決めつける傾向にも
なっちゃう。

特に新しいコトや人って
よくわからないから
否定や疑いの念を
感じてしまうのが人間だよね。

特に私はずっと
自己否定してきたから
他の人やモノにも
否定的なのかもしれない。

自分と他人って
繋がっているもんね。

そういう否定の眼で見ちゃう
新しいモノや人も

実際に深く知ってみると
意外に好きになったり
ハマっちゃうコトも
多いんだよね。

ただ、知らないだけなのさ。

ミスター・ロジャーズの
言う通りなのよ。

新しいものをドンドン
受け入れていくと
自分の幅が広がるよね〜。

人間だから先入観は
なくならないかもしれんけど
とにかく気づいたら
手放していこうと決めた。

＊＊＊

さてさて
冒頭で出てきたバラのアイス

早速、決断した矢先だから
思い切って食べてみたよ。

そしたらね〜

すっごくまずかったの！

吐きそうになった！

脳のパワーって
スゴイんだね〜。

味も全く感じられないウチに
「まずいよ〜」って
全身に催眠かけられてた感じ。

頑固にバラのアイスを
受け入れなかったよ。

あ〜あ
いつになったら私は
否定的な考えをやめて
他の人やモノも
優しく受けいれられるように
なれるのかなぁ〜？

とほほ…
虚ろな眼差しをしてたわ。

実際はこんな可愛くなくて
キモい眼差しだったけど
そこはみんなもスルーしてね。

関係ないけど
犬の悲しげな顔って
可愛くてスキ（引用）。

ウチの2人がこういう顔をすると
すぐに騙されて餌をやる
バカな飼い主だよ、私は。