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少しずつ遅くなってゆく8月の朝を愛でる[日記と短歌]24,8,12


気づかれぬよう愛しあう時をまた伸ばして青い八月の朝/夏野ネコ


夏至からはや1ヶ月半、いやもっとか。
8月は、始まった瞬間から終わりが定められているような切ない月です。この暑いさなかにほんのりと涼しい空気が混じる8月特有の瞬間が、だから愛おしくも寂しい。

如実にわかってしまうのは朝の遅さです。
私は毎朝5時には起床するので日々少しずつ朝が削られていくのをリアルタイムで眺めています。

夏至の頃は、5時といえばすでに日が昇っていたのですが、8月に入りお盆シーズンの最近では、その時間に太陽はまだ顔を見せておらず、あたりはほんのりと薄暗い。
だから部屋の電気をつけようと思って、でもやめました。なんだか8月の太陽に失礼な気がして。朝を急かしているようで。

そうして薄明の中からゆっくりと朝になっていく夏の夜明けの僅かな時間を、豆乳ラテなんか飲みながら味わっています。

清少納言は「夏は夜」と言いましたが、夜明けもなかなかです。あの儚い孤独感と、はじまりながら、同時にゆっくりと終わってもいく切なさを愛しています。

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