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冬の夜明けは命の奥の方へと繋がっている[日記と短歌]24,12,25


夜明けへと放った白い息ひとつまた遠くなる春を追っては/夏野ネコ

 
相変わらず平日毎朝5時には起床しているので、この時間、年末の今ごろは朝なのに夜です。

いまだ真っ暗な夜のなか朝の身支度を整えつつ、目覚めスイッチを入れるためベランダに出たりすると、本当にうっすらですが東の空が白くなりはじめています。

そんな、夜と朝とが交差する時間、寒さの中で体温を確かめるように薄明のはじまった東の空を見ていると、あぁ生きてまた今日を迎えたんだな、と思います。

夜、そして寒さは、生き物の生存を脅かす外的な脅威です。だからなのかどうか、冬の夜明けを待つ時間に、命というものを考えてしまうんですよね。

冬至は過ぎましたが、夜明けが最も遅くなるのは1月の7日ごろ。そこから徐々に夜明けは春の引力に引っ張られていきます。春へのサインが待ち遠しくもあり、でも今の、闇の底にあるような寒さと昏さの中で迎える夜明けも好きなんですよね。
たぶんきっと、太陽のエネルギーを待ち焦がれる私の命がそう感じさせているんだな、と思います。

エアコンをつければ、炬燵に入れば、電灯をつければ、暗さ寒さはシャットアウトできます。
でもどうしてだろう、この薄明の時間に命を、冬の夜明けの色彩に見惚れるほどの美しさを感じてしまうのは、あるいは人類の遠い記憶なのかもしれない。

人間、思った以上に野生ですね。
つかめちゃくちゃ寒いですね!

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