「心療内科医が教える本当の休み方」を読んで
こんばんわ、なつきです。
疲れているのにうまく休めない、そんな経験はないですか??
私は次男の育休復帰後に「うまく休めてない」と感じていました。
うまく考えられず、そこにあるからスマホを眺め、気づいたら時間が過ぎていました。何も生み出せず、自分がこころから楽しいと思ってやることもない、時間の無駄遣いをやめたかった。けど、うまく身体が動かなかった、今思い出してもツラい。
ストレス反応の原因から休み方を選ぶ方法を学べるのが、鈴木裕介医師の書かれた「心療内科医が教える本当の休み方」です。
こんな人へおすすめします
何も手につかなくなるほど体が疲れきっている人
疲れていて何もする気がないけどスマホだけ眺めてしまう人
体の不調がひどい人
忙しくて休む時間が取れない人
休日でも気持ちが休まらない人
自分で休んでいるつもりなのになかなか疲れが取れないという人
人が上手に休めない理由は3つある
人がうまく休めない理由を3つの視点で解説されています。
ストレスに気づきづらい、休む環境を作りづらい、休み方を知らない、この3点です。疲れていても、やる事が盛りだくさんだと自分を誤魔化してでもなんとかやり切ってしまいがち。休む環境を作りづらいのは自分の意識改革も求められていると感じました。
①ストレスに気づきにくい
一つ目。人の身体は、ストレスがかかっても一時的にホルモンバランスを調整して乗り切ろうとする反応があってストレスがかかっていることそのものに気づきづらくできています。
またストレスを与えるものが多様で、何が自分にとってストレスになっているのか自覚しづらいことなどが、休みが必要だと自覚しづらいことに繋がっています。
②休める環境を確保しづらい
二つ目。日々やらなければならない仕事や家事に追われている人が、休みたいと思っても「自分が不調である」と周りに伝えるには壁があります。
心配かけなくない、迷惑を掛けたくない、評価を下げたくないといった感情から休みを訴えづらいのです。
③自分の身体に合った休養行動を知らない
自分のストレス反応にあった休養行動を知るために、その原因になる自律神経のしくみについて解説があります。
自律神経が大きく「交感神経系」「背側迷走神経系」「腹側迷走神経系」の3つに分かれています。ストレスなどでその健全なゆらぎのリズムが失われたときに、心身にさまざまな不調が現れます。
自分の身体のストレス反応には大きく分けて2種類あります。
ストレス反応には大きく二方向あり、交感神経系優位な状態(炎のモード)のときはアッパー系のストレス反応、背側迷走神経系が優位な状態(氷のモード)のときはダウナー系のストレス反応があらわれます。
炎のモードに入りやすいのは、敵がはっきりしていて、戦うか逃げるかを選んでその状況を打破することできるときなどです。交感神経が優位になるとされています。
一方、氷のモードに入りやすいのは、敵の姿が分からないとき、敵が巨大すぎて抵抗のしようがないとき、他者から孤立しているときなどです。背側迷走神経が優位になるとされています。
ストレス反応に合わせた休養行動を選ぶといい
腹側迷走神経系が優位になっていると、心身が安全・安心を感じられる状態になり、生体の健全なリズムを取り戻すことができ、心身の回復につながります。
そのためには、心や身体の声を聴き、自分にとって本当に必要なもの、大切なものが何かを知ることが大事です。
正しい休養行動をとるために具体的な方法
本書で紹介されていた「正しい休養行動をとるために具体的な方法」について紹介していきます。
正しい休み方の考え方は以下の2つです。「逆の方向」に入れるための行動
「腹側迷走神経」に入れるための行動
炎のモードから抜け出す方法
ゆっくりとした呼吸をする
ラベンダーなどの鎮静系のアロマを利用する
ハーブティや漢方薬などを利用する
心を落ち着けさせるような、静かな曲を聴く
暖かい湯船に浸かる
部屋を暗くする
氷のモードから抜け出す方法
早めの呼吸をする
レモングラスなどの覚醒系のアロマオイルを利用する
運動や体操など、身体を動かして心拍数を高める
サウナや水風呂になどで、身体に温度刺激を与える
エキサイトするようなゲームをしたり音楽を聴いたりする
太陽の光を浴びる
腹側迷走神経へのアプローチ
穏やかな表情を作ったり、首を傾げること
よく噛んだり、ものを飲み込んだりすること
歌を聴いたり、歌ったりすること
抑揚をつけて、会話を楽しむこと
腹側迷走神経系を活性化するエクササイズ
エクササイズの準備として、頭と首の可動域や痛み、こわばりなどを確認しておきます。
左右の手の指を組む
手を後頭部の後ろに置く
頭を固定したまま、目だけを動かして右を見る
目だけで右を見続けて30~60秒たつと、つばを飲み込みたくなったり、あくびが出たり、ため息が出たりする(体がリラックスしはじめたサイン)
目を中央に戻り、まっすぐ前を見る
頭を固定したまま、今度は目だけを動かして左を見る
つばを飲み込みたくなったり、あくびが出たり、ため息が出たりするまで、左を見続ける
エクササイズ後に再び頭と首の可動域や痛み、こわばりなどを確認しておきます。
正しい休み方について、もっと詳しく知りたいという人は書籍に触れてみてください。「自分のことを過剰に責めないでほしい」という先生のメッセージが温かく、心に響いてくるのが印象に残りました。