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精神科へ行く〜心の病気は治る!〜

前回の投稿「孤独と不安」のつづきのお話。私の体験談です。
高校に入学して間もなくパニック障害を発症したのですが
どうしてよいかわからず1年半近くの間独りで不安に耐え続けていました。

病院へ行くことになったきっかけ

高校2年生の秋
沖縄へ修学旅行へ行くことになっていました。

閉鎖的な空間が苦手
というよりもう本当に怖くて怖くて震えてしまうくらい

だった私は飛行機に乗るなんて
シートベルトつけてじっとしていなきゃいけないなんて
想像しただけで不安が襲ってきました。

これはいいきっかけかもしれない。
「病院に行けないなら修学旅行に行かない。」と母に告げました。

なぜか母は病院へ行くことが思わしくないようで
それは私が小さいころに慢性的な病気になったとき
西洋医学で合った医者・治療法に出会えなかったことや
精神科へ行っても変な薬を出されるだけと思っているのか
自分の子供が精神病だということも嫌だったのか

いろいろとネガティブな想いがあったのだろうと思います。

だけどこれ以上は本当に限界で
もう諦めるしかないのか...
それでも私はできることなら生きていたかった。
また学校のみんなに会いたいし
離れて暮らすおばあちゃんやおじいちゃんを悲しませたくなかった。

ああ、生きていたかったなあ。
涙が溢れてきてしばらくトイレに籠もって泣いていました。

声が漏れ出ていたのか
掃除をしていた母が手をとめて
「じゃあ、病院行く?」と何か諦めたような不機嫌そうな声で言いました。

そんなきっかけで
やっと薬物治療を受けることができて
生きながらえることができました。

この母と私の関係はとても健全とは言えず、説明するのも難しいのですが
「死にたい」と言えば「じゃあご飯食べるな!」と激しく怒鳴られたこともありました。

追々、愛着障害(親子のゆがんだ関係がもたらす障害)のお話をしていきたいと思います。

自分でも気づかない予期不安〜ストレスを溜め込んでいたこと〜

うつやパニック障害や他の精神疾患でも
一夜にして急になるわけではありません。

調べてみると、パニック障害の場合は予期不安というのがあると出てきます。

たしかに思い返してみれば
過呼吸になる前、数週間前とかから何かソワソワしたような感覚がありました。

私の場合は環境の変化がとても大きかった時期で
生活に慣れておらず日々ソワソワしていました。

それでも表面的には特別不満もなく
不安になる出来事や恐怖もありませんでした。

いちばん大きいのは母が再婚したこと
それまでは母、妹、おばあちゃん、おじいちゃんと暮らす五人家族でした。
電車も通っていない田舎町の自然豊かな畑つきの平屋で育ち12年間そこで暮らしていました。休みの日には海や山に散歩に行って遊んでいました。

それが一変。義父、母、妹の四人でやや都会の狭いアパートで暮らし始め
自分が望んだわけでもない街、住まい、何をしたらいいのかわからずにいました。

高校入学のタイミングに合わせて引っ越してくれたそうで
これまた一変、学校の雰囲気も田舎と都会では全く違います。

人見知りすぎる私には
そう、人が好きであっても溶け込める感じではありませんでした。
目立たず平穏に過ごしたいと願っていても
悪気なしに絡んでくる金髪のやんちゃなクラスメイトに
どう対応したらいいのかわからず、ストレスを感じていたのかもしれません。

家族も家も友達もまわりの景色もすべてが変わってしまった。
嫌なこともたくさんあったはずなのに
それに対しての感情をうまく自分で昇華できていなかった。

それから数ヶ月、急なパニック発作に見舞われたのでした。


治療を受けて少しずつ回復していく


薬物治療には副作用もあり、眠気やだるさに耐えながらなんとか学校に通い卒業することができました。
ときに遅刻したり休むこともありましたが…
クラスに1〜2人は不登校の子がいたり、アルバイトに励む子も多い自由な校風だったので、幸い先生もそれほど気にしていませんでした。

テストの時間は特に苦手で、途中吐き気がして保健室に行くこともありました。

パニック障害、芸能人でも発症する方がいたり病名は少しずつ知られているものの、この辛さは説明してもなかなか理解してもらうことは難しいものです。
外側から見れば普通になんでもなく健康に生きているようにしか見えないのだと思います。

病院には卒業後も2年くらい通い、少しずつ薬を減らして
ごくたまに不安が襲ってきたときの頓服薬を使うだけで済むようになりました。

心の病気はなおる!

30歳のころから自分でも心理学を学んでいろいろなワークをしてきましたが、今では病院にも通わず薬も飲まず、幸せな気持ちで毎日を過ごせています。
長いこと精神科や心療内科の薬物治療を受け続けていると、薬がないと不安になったり禁断症状が出たりして、完治するのを諦めてしまう患者さんや家族の方も多いと思いますが、私自身はきっと治る方法があると信じています。



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