七澄シロ 2020年6月29日 08:06 いつも自由な彼女を閉じ込めておきたくて小さな黒薔薇が描かれた傘を贈った。思惑を知らない彼女はそれを気に入ったようで、雨予報の日にはいつも持ち歩いていた。勿論夕立に見舞われた今も。 彼女は二人の上に傘を掲げて「やっと君を閉じ込められた」と笑った。僕らはどこまでも似たもの同士だった。 いいなと思ったら応援しよう! チップで応援する この記事が参加している募集 #雨の日をたのしく 18,062件 #雨の日をたのしく #花言葉 #140字小説 #束縛 #黒薔薇 2