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一石二鳥のみかん

大寒波の1週間だった。
風が顔に当たるたびに、白目を剥きそうになりながら出勤した。
風が当たっていないのに、パソコンを見る私は白目を剥いていた。

新潟に住む母に雪の状況を聞くと、
数日間降り続けて、雪の壁はかなり高くなったらしい。
関東も風が冷たくて寒いよと伝え、
空を見上げると透き通った青空だった。
伝えようかと思ったが、きっと新潟は灰色の空で覆われているだろうから、あえてそこは言わなかった。
来週、母が関東に遊びに来るため、
お互いに会えるのが楽しみだねと言い合った。


今住んでいるマンションは、こたつがなくソファで過ごしている。
こたつに入ってぬくぬくしたいなと思うが、冬限定のアイテムであり、置き場もないため諦めている。あと、いつもの2倍だらけてしまうのが目に見える。

そんなことを考えていたら、みかんが食べたくなった。と同時に、給食で食べた冷凍みかんが好きで、家で真似していたことを思い出した。
あぁ〜懐かしい。

ちょうど、みかんがあったから冷凍することにした。なんだかワクワクした。


夜になり、こたつが無ければお風呂でみかんを食べれば良いんだと閃めき、ジップロックに冷凍みかんを入れてお風呂場に向かった。

いつもなら柑橘系のバブを入れるが、
今日はみかんを食べるからお休み。

一通り洗い、湯船に入る。
少し溶けて柔らかくなった皮を剥き、一粒口に入れる。しゃりしゃりと冷たくて甘いみかんが、温まった体にちょうど良かった。
実家ではできないなぁと色々と考えていたら、
2個食べ終わっていた。
浴室はみかんのいい匂いで包み込まれていた。

心も体も満たされて、なんだか一石二鳥した気持ちになり嬉しくなった。

来週母に会うけど、あえて言わないでおこう。






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