背が高くて心が弱くて自信がない大阪の男の子と恋物語した時のこと
外に出ない日々を過ごすようになってから
昔好きだった人のこと思い出している
あの人なら、寄り添ってくれたかな
もしかしたら一緒に泣いてくれたかもなって
最近見た映画で感動したとこ、一緒に感動できるかなって
自分から離れたのに
もう一度話したくてたまらなくなっている
その人の書く文章が好きだった
おじいちゃんが亡くなってしまった時のこと、文章にしてて
泣きながらこの文章書いているんじゃないかってくらい
胸が熱くなって
なんて純粋な人なんだろうって
気になって仕方なかった
いつまでも話し続けていられると思った
ボロボロになった過去を引きずって生きてきた
弱いところが似ていた私たちは
二人で毛布にくるまって
心に空いたさみしい穴を塞いでくれる
暖かい手を相手に求めるように
お互いを求めていた
寒い日だった
ずっとこうしたかったって思いが
全身をまくしたて
お互いの身体を丁寧に優しく愛した
大きい体の中に包まれると
自分が守られているみたいで安心した
好きって、電話で何度も言ってくれた
なんで好きっていうの、と聞いたら
好きっていうと、気持ちいいからって言ってた
よくわかんなかったけど
うれしかった
私は、いつでもあの子の住むところまで引越しできるくらい身軽だったのに
そこはかとなく受け身で
好きって言われても
付き合ってくださいって言われなかったから
怖くて、私も言えなかった
似てたから
二人とも自信がなくて、言えなかったんだと思う
私は、はっきり言われないとわからなくて
そういう関係で終わらせたいのかなって
疑って
お互いに怖くて、それ以上近づけなくって
私が逃げた
連絡が来ても、返事を返さなくなった
最後に届いたのは
「一人暮らしはじめたよ」だった
私たち、ずっと話していられるよねって
思っていた
似てたから
好きな曲流して、一緒に歌った
今でもあの曲を聴くと思い出す
心を高鳴らせて会いに行った日のこと
もっと一緒にいたかったのに
会えなくなった日の帰り道
カフェオレとミルクティー、
買ってきてくれて、大事そうに両手に持って
どっちが好き?って聞かれて
どっちも好きって答えた
最後に書いた手紙
泣いてくれた人
あの子いま、しあわせでいるかな
弱いから、人の痛みがよくわかる優しい人だから
信頼できる誰かと一緒に笑っているかな
あの子の好きな奈良の自然の中で
そうだといいな
思い出すと今でも優しい気持ちになれる
あの人と過ごした短い時間は
今でも温もりをくれる安全基地みたい
好きだと、お互いに言い合った日々
ほんとうに自分勝手なことしたけど
会えてよかったと思う
いい恋物語だったと思う
あの人のこと思い出すと、優しい気持ちになる
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