鼓動している

 声に耳を委ねている。
 その声に、耳を傾けている。

 ゆうらり ゆれる ふれて ふれる

 たゆたう水の中に漂い、浮かび、そうして流れている水草のイメージを、瞼の裏に焼きつける。

 そのまま聞こえる声に身を任せながら、私は今、どこで横になっているのだろう。

 わからない わからない

 けれど ただ ただ

 心地が よい

 心地よいものだけが流れ、時間の感覚もわからずに、ここにいる。

 わたしはだれ? わたしはだれ?

 そんなこともわからずに、わたしは ここにいる。

 ぴっ ぴっ

 いつから、こうしているのだろう。

 いつまで、こうしていられるのだろう。

 そんなことも、わからないけれど。

 そんなこと、どうでもいいくらい、わたしは ただ、心地よさを感じている。

 そうして、聞こえる声に耳を傾け、身を任せ、わたしは今日も、漂っている。

いつも、ありがとうございます。 何か少しでも、感じるものがありましたら幸いです。