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『ヴェノム:ザ・ラストダンス』感想

 どうも、マーベル大好きな24歳です。今回はマーベルの中でも大人気のヴィラン、ヴェノムの最終章となる、『ヴェノム:ザ・ラストダンス』を観てきました!私個人的にヴェノムは一番好きなヴィランズキャラクターでして、今作で終結かと思うと、それだけで寂しくなります…

 推しの最後の雄姿を観納めるべく、11月1日の公開日… は仕事だったのでその次の日、も仕事だったで2日後の3日に観に行ってきました!笑
※本記事は、下記より一部ネタバレを含みます。ご注意いただきますようお願いいたします。

【本作の概要】

エディ・ブロック(左)とヴェノム(右)

 トム・ハーディ演じる冴えないジャーナリスト、「エディ・ブロック」と、彼に寄生した地球外生命体、「ヴェノム」。スパイダーマンシリーズの名ヴィランとしても人気を博す、マーベルコミックのダークヒーロー、ヴェノムの活躍を描いた人気シリーズの第3作にして最終章。ヴェノムを含め、前作の『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』で戦ったカーネイジら、通称「シンビオート」。彼らの創造主である最恐の敵「ヌル」が登場し、エディとヴェノムが壮絶な戦いを繰り広げる今作です。

邪神 ヌル

 ここまでが予告の内容で読み解ける範囲です。予告情報だけ見ると、遂に”ヌル”登場か…!と思われましたが、実際にはヌルとの戦闘があるわけではありません。その昔、セレスティアルズとの死闘に敗れ、クリンターに幽閉されたヌルが、そこから脱出するための鍵「コーデックス」を求め、シンビオートを狩るための最強生物「ゼノファージ」を解き放ちます。

 2人はこの「ゼノファージ」と、シンビオートの極秘研究所の特殊部隊
「ザ・シックス」に追われることになります。結論、ゼノファージが強すぎて、戦闘というよりも逃走がメインになります。 

【ゼノファージ】

ヌルの使徒「ゼノファージ」

 ゼノファージは基本死にません。飛行機のエンジンに巻き込まれて、バラバラになったとしても再生し復活します。また、ヌルの求めるコーデックスにのみ反応する器官を有しているのも特徴です。

【コーデックス】

 コーデックスとは、ヴェノム達シンビオートが他の生命体に寄生し、その共生中に宿主である生命体が絶命したとき、蘇生と引き換えに生成されるコアのようなもの。シンビオートが完全顕現している間は、ゼノファージに感知されてしまう。

 ヴェノムの宿主であるエディは、シリーズ1作目のライオットとの戦闘で胸部を貫かれ、一度命を落としており、その際にヴェノムによって蘇生されていたため、彼らの体内にはコーデックスが生成されていました。

ライオット(上)に敗れ、胸部を貫かれたエディ(下)

 このコーデックスが、ヌル復活のキーとなるのだが、コーデックスには消失する条件がある。それは、
コーデックスを有する宿主、またはそのシンビオートが絶命すること
つまりヴェノムとエディ、どちらかが犠牲にならなければならないというあまりに悲痛な条件なのです。

 この条件を、物語の割かし早い段階で知り、私を含めおおよその来場者者は、この物語のラストを察したことと思います。
 「あ、これ多分ヴェノムがお亡くなりになるな」と。
というのも、前提としてヴェノム達のようなシンビオートは、基本的に何かしら別の生命体に寄生している必要があります。仮にエディが亡くなったとしましょう。そうするとヴェノムは宿主を失い、新たに宿主を探すことになります。そうなったとした場合、ファンとしては余り好ましくない状況なのではないかと感じます。やはり、ヴェノムとエディのコンビだからこその、
”リーサルプロテクター(残虐な庇護者)”なのだと思います。なので、エディの亡くなる世界線は考えにくいです。
 では逆に、ヴェノムが亡くなる場合を考えてみます。ヴェノムが居なくなったとしても、エディはただの人間として生き続けることになるでしょう。
ヴェノムとの思い出を胸に1人生きるエディ、まだこっちの方がしっくりくる感じがします。

【研究所での混戦】

 2人はニューヨークを目指して逃亡を続けますが、ラスベガスで遂にザ・シックスに捕獲され、連行されます。2人を捕獲したヘリを追って、ゼノファージも研究所へ侵入し、研究所での混戦に続きます。

 2人は研究所のあるエリア51にて引き離され、投獄されました。エディは檻の中で、ある人物と再会します。それは2作目『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』にて共闘し、命を落としたと思われていた刑事、マリガンでした。物語終盤に、彼は絶命級の負傷をしましたが、彼に寄生したシンビオート、「トキシン」の力によって命拾いし、研究所にて保護されていました。

マリガン刑事に寄生したシンビオート「トキシン」

 エディはトキシンから、「絶対にコーデックスを渡してはならない」と忠告を受けます。しかし、ザ・シックスの司令官であるストリックランド将軍が登場し、ヌル復活を阻止することを最優先とし、エディを銃撃します。その刹那、研究員のセイディに寄生していたヴェノムがエディに寄生し、完全顕現してエディを守りました。安心したのも束の間、顕現によってコーデックスを感知したゼノファージの襲撃に遭います。

【シンビオート大集合】

 トキシンがヴェノムを庇って、ゼノファージを抑えて「逃げろ」と一言。
瞬間、トキシンはゼノファージに飲み込まれやられてしまいます。ゼノファージの独壇場となった研究所から逃げるべく、2人は顕現と解除を繰り返して屋外へ逃亡します。その際、研究員であるテディ・ペイン博士が、全シンビオートを解放。解放されたシンビオートは他の研究員に寄生し、ゼノファージに応戦します。
 しかし、複数のシンビオートで共闘しても、シンビオートハンターであるゼノファージを足止めするのが関の山で、倒すには至りません。それどころか、シンビオートが次々と倒され、飲み込まれていくばかりです。

 仕舞いには、しびれを切らしたヌルが駄目押しのゼノファージを送り込み、打開策なんてどこにあるんだくらいの絶望的な状況に陥ります。

【別れ】

 ボロボロのヘリの中に何とか逃げ延びた2人ですが、エディは逃亡の際、腹部に重傷を負い、疲弊してました。弱っているエディを見つめるヴェノム。彼の顔は基本的に恐ろしい顔で、笑ってるのか怒ってるのかわからないのですが、この時ばかりは、どこか悲観と、覚悟の表情に見えました。
「彼女に会いたかった」(彼女:自由の女神)
 そう告げるヴェノムに弱気を感じたエディは、
「リーサルプロテクターはもう終わりなのか?俺たちは2人で乗り越えてきたじゃないか。」
 ヘリの周囲には多数のゼノファージが2人を探して徘徊しているなか、2人は覚悟を決め、ヘリから降りました。ヴェノムの完全顕現とともに、2人に反応したゼノファージたちが一斉に襲い掛かります。対してヴェノムは、待ってましたと言わんばかりに、ゼノファージたちは覆い、寄生しました。同時に宿主であるエディを解除し、ゼノファージを連れてある場所へと向かいます。それは溶解液の散布場で、大型廃棄物を処理するための施設でした。
 ヴェノムはゼノファージもろとも溶解液を浴び、終わらせようとしたのです。
「お前を忘れない」
 ヴェノムはそう告げると、ゼノファージとともに消滅しました。

【結末】

 エディは、病床で目を覚ましました。いつものように、「相棒」と呼び掛けても、ただ病室に無音が響くだけでした。ヴェノムを失ったエディは、病室を出るとある場所を目指して、ニューヨークの街路を1人歩きます。
 途中、ヴェノムと出会い、寄生され、共に戦い、相棒になって…
一緒に過ごした日々を想い返します。哀愁を漂わせながら向かった先は
ヴェノムが会いたがっていた、自由の女神像が一望できる埠頭でした。

 エディ「お前を忘れないよ。」

そうして物語は幕を下ろしました。

【まとめ・感想】

結論から言うと、すごく面白かったです!が、同時に物足りなさも感じました!
 何点か思うところがありまして。冒頭でもお話しした通り、ヴェノムはマーベルコミックの中でもかなりの人気を誇るキャラクターです。その単騎映画の最終章として相応しいものだったかと言われると、正直私はすんなりと首を縦に振れません。

・コーデックスの発生条件

 まず1つに、私だけかもしれませんが、コーデックスの条件や設定が良くわからなかったところです。というのも、まずマリガンとトキシンの体内にはコーデックスが生成されていなかったという点です。また、シンビオート大合戦の際、研究員や兵士が、ゼノファージによって殺害されたようなシーンがありました。その身体に寄生した他のシンビオートむ見受けられました。トキシン含め、彼らはゼノファージによって飲み込まれた時点で、達成条件を満たしたのではないかと思いました。
 それとも、寄生先の宿主が一度完全に絶命してからでないとコーデックスは生成されないということでしょうか。
(有識者の方、教えていただけると幸いです…)

・トキシン、弱くね?

 これは、完全に私の独りよがりな感想というか、願望です。私、これでもマーベルの原作も少々かじっておりまして。今作も登場したトキシンってキャラクター、実は相当強いシンビオートの1体で、私も大好きなキャラクターなんです。(原作ではヴェノムとカーネイジを同時に相手しても勝利するほどの実力で、スパイダーマンと共闘したりすることも。)
 原作と体色やら体形やらが違うということはまだ良いとしても、弱すぎませんか。確かに相手はゼノファージで、シンビオートじゃ勝てない相手なのは理解できます。けど、もっとこう、活躍してほしかったなぁと…笑

・誰も倒せなかったのに、

 戦いの末、ヴェノムが自身の犠牲と引き換えにゼノファージもろとも溶解液を浴びて倒すシーン。一見、自己犠牲が美しく、相棒との切ない別れのシーンとも取れます。が、私としては、「ゼノファージ、意外と人工物で死滅するんだな…」と、呆気にとられました。
 あんなに沢山のシンビオート達が共闘しても倒せなかった相手が、”酸”で溶けて死ぬんかい。てか、シンビオートって、あんな複数個体をまとめて寄生というか覆いつくすことってできるんやな。ん?だとしたら、別にヴェノムがあの犠牲役を買う必要無かったんじゃね、?それともまとめるやつはヴェノムにしかできなかったんだろうか。
 などなど、違和感を数えだしたらキリがないくらいには腑に落ちていないラストシーンでした。まあでもこれは私個人の意見なので、あまりお気になさらず(笑)

 こんな感じで、本作品の概要と個人的な感想をまとめてみました。私はヴェノムが大好きなので、観れてよかったです!
 次は来年の2月14日公開予定のNEWキャプテンアメリカのレビューで👍

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