結局大事になるのは呼吸かい
数か月前に力仕事をする時に自分の肚に力が入っていないなぁと思うことがありました。それ以来、どうやったら肚に力が入るのかを自分なりに身体を観ながら作業をしていました。
しばらくして気づいたのは、自分が力を入れようとしたときに腹筋を無駄に緊張させてしまっていることでした。
感覚的なことになりますが、腹筋を緊張させてしまうことで肚の力が逃げ、肩が上がり、腕先にばかり力が入ってしまい、全身を協調させて動かすことができなくなっていたように感じました。
それに気づいた後は、とにかく力を入れる作業をする時に腹の緊張を緩めるように気を付けていたのですが、力を入れる瞬間にどうしても腹筋が緊張して、肚の力が逃げる、ということが続いていて、うまくいきませんでした。
その後にしばらく観察を続けていると、どうも私は「力を入れる」という動作をする時に、腹筋を緊張させるような動きになっているようでした。つまり、腹筋が緊張するように動いているせいで、「腹筋の緊張を緩めよう」としても、腹筋の緊張を緩めたら力が入らないし、力を入れようとしたら腹筋が緊張する、というちぐはぐな状況になっていたようでした。
そのため、そもそも腹筋が緊張しない動きをしないといけない、ということで観察を続けていたところ、ふと「呼吸に気を付けてみたらどうだろう」と思い至りました。
息を吸う時、吐く時に腹筋を緊張させないように呼吸するように気を付けるのです。
私は弓道部に所属していた時、自然体というのを学ぶ上で呼吸に注目して練習していた時期がありました。その時に呼吸をすることで肚に息を下ろし、下腹部(臍下丹田)から力を逃がさないように努めていたので、その要領で呼吸に注意を向けながら動作したらどうなるかな、と思い試してみました。
すると、今までの試行錯誤の中では一番腹筋の緊張がマシになりました。
息を吸う時、吐く時に腹筋の緊張を緩めるように注意しながら動作をすると、今までより力まないで動作できました。
今までは肩より上に腕を上げる動作、例えば重いものを肩より高い位置に持ち上げるような動作の時、どうしても肚の力が逃げる感覚がありましたが、今回はそれがマシになりました(完全ではない)。
さらに、ただ呼吸に注意を向けるだけでなく、呼吸と動きを合わせるような意識で動くと、より滑らかに動ける感覚がありました。
今までの試行錯誤の中で一番手応えがあったので、それを発見した時は少しく興奮してしまいました。
ただ、こうして今回の気づきを改めて振り返ると、古武術の世界などでよく言われる「呼吸と動きを連動させる」ということや、仏教において「気づきを保つために日常で呼吸を意識する」ということと、結果として同じことをすることになってしまい、ちょっと残念だなと思いました。というのも、そうした既存の教えによらない私オリジナルの動作法などを見つけたかったからです。
自分なりに試行錯誤した結果が先人の言われている方法と同じになってしまうのは「車輪の再発明」みたいでなんだかなぁと思いました。
とはいえ、現時点で私にとって有効そうな方法なので、より負荷のかかる状況でも同じように動けるか、試してみて深めていきたいと思います。
本日は以上です。スキやコメントいただけると嬉しいです。
最後まで読んでくださりありがとうございました!