読んだ本 2024年9月号 6冊


★★★★★ / みんなのフィードバック大全

フィードバックは「詰める」ためのものではなく、「相手の成長を願って伝える」べきものなのです。

誤解されるフィードバック

組織内における「相互作用型の学習(=フィードバック)」によって実現する個人の成長が、組織の競争力を決定的に左右すると言っても過言ではないのです。

フィードバックは、時代の変化に対応する相互作用型学習

フィードバックの種類、フィードバックを活用するための組織文化、フィードバックの受け方といったテーマについて、情報の分類や図示を活用して解説がされている。

むしろ綺麗に整理がされすぎていて、本書で整理された内容をそのまま書くことになってしまうので引用がしづらい。

全体の構成は以下である。

・第1章 フィードバックとは何か
・第2章 ポジティブフィードバックをマスターする
・第3章 ギャップフィードバックをマスターする
・第4章 コーチャビリティを身につける
・第5章 経営戦略としてのフィードバック

コーチャビリティはフィードバックを受ける側の能力とされる。

そこで私が「コーチャビリティとは何のことですか?」と聞き返すと、本社上司は「他社からの助言をちゃんと聞き入れる能力のことだよ」と教えてくれました。

コーチャビリティとは

実務においてフィードバックが思惑通りに受け取られるかはお互いの関係性や専門性にも大きく関係するだろうし、他人の考え方に依存する領域でもあるので多くのケースで障害になる得るところだと思う。

本書ではコーチャビリティについて分析的な説明がされているものの、コーチャビリティに起因する問題の解消方法について触れられていないので、自身の状況に応じて対策を考える必要がある。

第5章『経営戦略としてのフィードバック』は主に文化についての話である。対個人を超えた、組織間のコミュニケーションについても触れられている。

とてもよく情報が体系化されていて、ふとした時に読み返すのにもいい本だと感じた。

★★★★☆ / Unity[超]入門

ビジュアルプログラミングで完結していてC#のコードが1行もないので物足りなさはあるが、入門としてはじめに触れるにはいいと思う。

★★★★★ / Unity 3Dゲーム開発ではじめるC#プログラミング

C#プログラミングが主題歌のような書籍名だが、内容は Unity を使用して簡単なマップとプレイヤー、敵のシステムを作ることが主になっている。

ゲームの作成部分は床や壁の設置、衝突判定についてのスクリプトをはじめ、ナビメッシュを作成して敵キャラクターがユーザーを追尾する処理も紹介されている。本書の内容を追うことによって MonoBehaviour にスクリプトをアタッチして簡単なシステムを作る流れを知ることができる。

C# の言語的な特徴についての記述が後半にまとまっているが、実例が伴わない言語仕様の理解はそれまでの本書の流れとギャップがあることもあり、なかなか読み進めづらい。とはいえ全体的に丁寧に書かれていて入門にはちょうどよかった。

★★★★★ / ミニチュア作りで楽しくはじめる 10日でBlender 4入門

Blender に触れてみたくて読んだ。
手取り足取り手順を書いてくれていて、10回分のセクションもちょうどいい大きさと粒度になっているのでやるべきことがわからなくなることはほとんどない。

Blender 4.2 でレンダラーの設定項目が本書の記述と異なっているところがあったり、書籍中のレンダリング結果の見た目が記述された手順のみでは実現できない滑らかさになっていたりするが、むしろ自分で調べるいいきっかけになった。

★★★★☆ / 知識ゼロから学ぶソフトウェアテスト 第3版 アジャイル・AI時代の必携教科書

ソフトウェアテストのニュアンスを掴むにはちょうどいい内容と感じた。
著者の専門知識の片鱗が解説に垣間見える箇所はあるものの、全体的に日常言語で書かれているので読みやすい。

知識ゼロから学ぶにしては応用的な知識が多いような印象を受けた。形式的なテスト工程の体系を学ぶには他の書籍を頼った方がいいと思う。

★★★★★ / ソフトウェアテスト教科書 JSTQB Foundation 第5版 シラバス2023対応

JSTQBを受験する際に読んだ。

公式のシラバスには網羅的な知識が文脈なく書かれているので情報が頭に入りづらい。公式の情報を補う形で本書を活用するのがいい。全体の構成はシラバスを参照しつつ、本書を読んだり調べ物をすることによって具体的な応用の想像をしながら学ぶのがいいのではないかと思う。

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