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雑記

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日常の、思ったことを、つらつらと。
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2022年9月の記事一覧

来るはずだった明日の残骸

冷蔵庫の中に、細かく刻んだキャベツの包みがある。 親友のPippi-shanはドライフードが嫌いだ。 フードだけが乗った皿を出そうものなら、「こんなものは私の食べるものじゃない」とそっぽを向く。 私はそれをわかっているので、用意しておいたPippi-shanの好物のササミやらチーズやらを細かくちぎって乗せる。 それがPippi-shanもわかっているようで、私がちぎって乗せる動作をするとスタスタと寄ってきてご飯を食べ始める。 Pippi-shanの夜ごはんにはキャベツと鶏

君が死んだ後の世界を疑似体験するこれからの日々

親友のPippi-shanの後ろ足が急に動かなくなってしまって、病院を駆け巡り、あれよあれよという間に入院が決まった。 Pippi-shanは14歳のメスのミニチュアダックスフントだ。我々イヌ科の生き物にとっての14歳は、人間でいう80歳くらいに値する。つまりPippi-shanは後期高齢者だ。 こんな日がいつか来ると予感していた。しかし、それが今だとは思っていなかった。 入院から手術まで1週間。手術の後、リハビリが完了するまで3週間かかると言われた。およそ1ヶ月。Pip

考えても答えの出ないことで頭がいっぱいになっている

あの人は私を嫌っているかもしれない。 でも仕事のこの話をしなくてはならない。あの人にとっては嫌な話だ。自分の仕事が増えることになるし、思い通りにできなくなるだろう。 でも、このままではコンプラ的に問題だ。私はあの人にその事実を伝え、是正を求めなければならない。それは私の仕事ではないけれど、気づいてしまったからやらなければならない。 これを言ったら、あの人はきっと気分を害するだろう。そもそもの原因はあの人の行いだが、そんなことは関係ない。あの人にとっての問題は、自分にとって不都

できるけど疲れることをやり続けること

私はオオカミなので、通勤バスの前に座る男の首を一発で噛み切ることができる。 でもやらない。できるけれど、やらない。 私はオオカミなので、問題を先送りしてやり過ごそうとする上司の頭を噛み砕くことができる。 でもやらない。できるけれど、やらない。 『できる』ということは、『やらなければならない』に直結しない。 できるけれどやってはならないことがある。できるけれど、やったところで何の利益にもならないことがある。できるけれど、そのことを隠しておいたことがいい時がある。 私はオオカ