1on1に関して
前回作成した記事に一部紹介していたのですが、1on1を導入する企業が増えています。
1on1とは何かというと、
基本的には「月に1度もしくは隔週で、部下(メンバー)と30分程度面談する」ことを言います。(中には1週間に一度のペースで実施する組織もあります)
評価面談は年に2〜4回行うという会社はあるかと思いますが、それでは期間が開きすぎると言われています。3ヶ月に1度だと手遅れになっているケースがあるということです。そのため面談をもっと増やし、常にチームメンバーをフィードバックし、組織の目標に向かって到達できるように軌道修正し、支援する動きができるように体制を築く会社が増えてきています。
最高の組織とは何かという問いがあるかと思います。
理想は
「組織の社員1人1人が自分の使命を理解し、行動できている状態」です。また個々人のアウトプットが会社・チームの貢献に寄与していると実感できている状態が理想です。そのために上司が部下に対して仕事の「意味付け」を行います。
そのために1on1が有効です。
しかし、1on1はとてもむずかしいです。私自身部下と隔週、もしくは月に1度のペースで1on1の時間を取っていました。
ただ最初はいいのですが、2、3回目と増えていくうちに業務の確認や話す内容が固定化していき、本当に部下のための時間になっているのか不安になることが増えてきました。
もちろんインプットとして1on1の本をいくつか読みました。
【ヤフーの1on1―――部下を成長させるコミュニケーションの技法】
著者:本間 浩輔
【はじめてのリーダーのための 実践! フィードバック】
著者:中原 淳
ただ頭ではやり方が入っていても、すぐにうまくいくことはありません。
そこで実施したのが時間を分けることです。
<1on1の構成>
構成として30分間の中で
① 部下が話したいことを自由に話す・・・10分
②管理職が話したいことを話す・・・10分
③今後の目標について話す・・・10分
の3段階です。
まず①に関しては、現状の案件・プロジェクトの悩みがメンバーから出てきます。「今週どうだった?」とか大枠で問いかけ、内省してもらうの狙いです。振り返りに慣れていないと、すぐにレスポンスが出てこないので、目の前の案件の話からきくようにするといいと思います。
②に関しては、①について関連づけした話と、最近業務を見ていて気づいたこと、周りのメンバーのことなどをきくようにしていました。メンバーの業務がより良くなるように自分には何ができるか教えてほしいというスタンスで対話するようにしています。あくまで部下のための時間のため、部下の成長に繋がるフィードバックを心がけます。
フィードバック:部下のありのままの現状姿(辛口でもいいので本音)を伝え、崩れたものを褒めて支援し、理想の姿に近くように再構築してあげること。
最後の③に関しては、今後の目標や来週行うことについて話します。これが一番難しいのですが、メンバーのロールモデルを考え一緒に理想の働き方やキャリアを築くようにしています。そもそも社内外含め、自分と同じ境遇で育ったロールモデルというものはいないので、理想の人を組み合わせるようにします。「彼女のここがいい」「彼のここがいい」など、いい部分を組み合わせてロールモデルを築きます。あとは、面談ごとに「理想像に近づけたか?近づけたなら、何が変わったのか?」対話することが重要です。
以上が時間で分けて運用するイメージです。ただこれはあくまで目安のため、部下が話したいことがあれば30分でも1時間でも時間を取るべきだと思っています。部下のための時間を作ることで組織が同じ方向を向けるのであれば、取るべき時間です。
正直何度も行ってきましたが、本当に効果があるかわからない時があります。優秀な部下ほど、こんな時間いらないよと思っていることもあると思います。その場合は優秀なメンバーは隔週から月に1度に面談回数を変えるなどするといいです。
ただ何度も行っていると部下のことをより詳しく知れるため、マネジメントが苦手な方ほど、無理やり部下との時間を作ってみるとこから始めてもいいかもしれません。
今の管理職は大半がプレイングマネージャーです。むしろプレイングがメインかもしれません。メンバーとの時間が取れないと考えている人ほど来週の日に面談時間を無理やり入れてみるといいと思います。
それをやることで意外に時間が取れるようになります。
マネジメントは常に答えがないため、試行錯誤し続けることが重要だと思います。まずはやってみる。そこからでしか、何も始まらないので。
1on1の話でした。