“違う”から、伝え方を工夫してみる
コミュニケーションって難しいなあと、いつも思う。
整体の仕事をしていると性別も年齢も違う人といろんな話をする。(20代の方~80代の方まで!) 身体の状態をお伺いすることに始まり、仕事のこととか最近たのしかったこととか。
毎日たくさんの人と話しているなか、初対面なのにすーっと通じ合えることがたまにある。好きなものが一緒だったり、価値観が近かったりするとそうなれる気がする。
でもそれはとても稀なこと。話すときも質問するときも、うまくいかないことの方が多い。うまくいかないというより、もっと良い伝え方があるんじゃないかと思うのだ。
整体師になって2年半が経った。施術はうまくなったし、提案もスムーズにできるようになった。だけど、コミュニケーションって難しいなあ、と感じるのはいまだに変わらない。
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「コミュニケーションとは、情報と感情をやりとりすること」
鴻上尚史さんの本に書いてあったこの一節がすごく印象に残っている。“コミュニケーション”という言葉は、大きくてふわっとしているので何を指しているのかイメージしづらい。
だからそれを、言葉を使って情報や感情を伝えたり受けとったりすること、と言い換えてみる。すると、ストンと腑に落ちる。
情報や想いを過不足なく相手に伝えることはすごく難しい。し、そもそも人と人はどこまでいっても分かり合えないものだ。
ただ100%分かり合うことはできなくても、通じ合える瞬間はあって、その一瞬はすごくうれしい。だから難しくても、どうやったら伝わるか想像をふくらませて工夫してみる。
たとえば話すリズムを相手に合わせてみたり。主語や目的語をはしょらず話したり、枕詞を置いてみたり。(最近私は、「ちなみに…」とよく言っている)
初対面の人だけじゃなく、近しい人とのコミュニケーションでも「あ、いまちょっとズレたなあ」と感じることがある。以心伝心できる気になっているからか、家族や友だちには言葉を省きがちだからかもしれない。
そういう時こそ“一人ひとり違う”、ということを意識する。ていねいに説明する。5W1Hを添えてみる。
そしてそれから、自分の気持ちを素直に話す。
大切なことはいつだってシンプルだ。なのに気づいたら覚えていなくてかなしい。だからこれからもこうやって書いていこうと思う。忘れたときに思い出せるように。
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同じ時代に生まれて日本で一緒に暮らしているけれど、あなたと私は、きっと別な星からきた違う国の人。もし同じだったらうれしいし、違うのならそれはそれでおもしろいことだ。
そして“違う”という前提を知っているので、省略せず、気持ちを込めて言葉を紡いでいきたい。あなたのことをもっと知りたいから。
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