宇宙にいくちまきとちまきやさんの哲学
ちまき屋さんに教えてもらったちまきやさんの哲学。
以前に、私の今勤めているちまき屋さんでこんなことを聞いたことがあった。
「今後はちまきを売る個数を増やしたいんですか?」
すると、彼女はもちろん売れる個数が増えるのはすごい嬉しいことだよと答えてくれた。しかしそこには、どこか、個数がたくさん売れることが重要なのではなく、と言うニュアンスが含まれていた。
それは、私が初めてちまき屋さんでバイトをしたときの事
その日は、私がちまき屋さんに向かうと、朝からテレビの取材に追われていた。テレビの取材が来る事はそうそう、頻繁にはないから、それが、私のバイト初日と重なったのは、なにか、お店自体が歓迎してくれているような、喜ばしさを漂わせて、それが私にも伝わってきた。
初日だしいい機会だからということで、彼女のテレビ取材話を聞いていると、彼女の夢は自分の作ったレトルトのちまきが宇宙に行くこと。ということだった。
それを聞いた私は耳を疑った。
なぜなら私が北海道でさよならしてきた1番の親友かつ戦友も、同じことを言っていたからだ。北海道の親友は私に初めから会ったとき、彼は宇宙に行くのが夢だと言っていた。
なんで宇宙に行くのか?
それは自分が宇宙に行くことで、人々に希望を与えるためだと言っていた。
どうやっていくのか?
普通の方法で行くのはつまらない。例えば宇宙飛行士になることを目指してそのための訓練をして勉強してそれで宇宙に行く。それだとなんだかつまらない。かといって宇宙にぱっと行けるほどのお金がすぐに出てくるわけでもない、し、そのお金を自分で貯めていきたいと言うわけでもない。
何かとても突飛な方法で宇宙に行く、というのが彼の夢だ。
ちまき屋さんの話を聞いて、自分の作ったちまきが宇宙に行くのが夢だと言うのを聞いた時は、つながった。と思った。北海道の宇宙に行きたい友達にちまきをもっていくのをお願いすれば良いのだ。
それには、なんとしても、やっぱり北海道の友達に宇宙に行ってもらわなければならなくなった。
そんなわけで、ちまき屋さん今後の目標、は、ちまきを宇宙にもっていくと言うことだから、別に売れる個数は増やさなくてもいいということだった。確かに。
だとしたら、個数を増やさないで何を変えれば宇宙に行けるような出で立ちのちまき屋さんになるのだろうか。
その哲学はとても私にとってとても新鮮な視点だった。心を込めてサービスを提供すると言う事大前提として、彼女の今の段階はひたすらお客様と接したとき、落ち度を減らしていくと言うことだった。人とのかかわりの中で落ち度を減らした先の積み重ねに、人の丁寧なつながりがあり、その丁寧な人々のつながりが宇宙に行くためのカギの1つである。
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